Appleを中心に有名企業の大型ブースが立ち並ぶMoscone Center Southの会場に比べると、半分程度の広さしかないNorthには比較的小さなブースが置かれている。ただし、展示が小さいからといってあなどってはいけない。後回しにしているとチャンスを見逃すこともあるのだ。
秀逸なユーザインタフェースで注目を集めるiPodドック付きスピーカーシステム「GEORGE」を展示するChestnut Hill Soundのブースで、ローリング・ストーンズの大物サポートミュージシャンであるチャック・リーベル氏(Chuck Leavell)がキーボードデモをしていたという話を耳に挟んだ。その瞬間にSouth会場にあるプレスルームから地下を通ってNorthの会場に駆け込んだのだが、人が集まっている気配はない。
話を聞くとチャック・リーベル氏が実演したのはMacworld Expo開催の初日のみ。9日は多くのプレスが基調講演のフォローに時間をとられていたはずで、会場がNorthとあってはなおさら。その現場を目撃した人は幸運に恵まれたといえる。ああ、サインが欲しかった。
もっとも、たとえローリング・ストーンズのキーボードプレーヤーがいなくても、「GEORGE」の魅力が減ることはない。GEORGEの外観はスピーカーシステムの上にiPodドックを備えた、この手の製品にありがちなデザインだが、特徴的なのはそのフロントコントロールパネルだ。
ディスプレイの下に並ぶ8個のボタンはカスタマイズが可能。ホイールの周囲にメニュー/再生/曲送り/曲戻しのボタンを備える。もちろんそれだけではない。このコントローラは、中央ノブの回転や押し込みでiPodのインタフェースを踏襲しているだけでなく、そのまま取り外してリモコンとしても機能するのだ。また、AM/FMのラジオチューナーを備えており、ノブを回すだけで簡単にチューニングできる。スピーカーは6W+6W+12Wの2.1チャンネルだ。
なお、リモコン駆動は最長で約6時間。ドックに設置することで自動的に充電されるほか、コントローラ専用の充電ドックもオプションで用意されている(50ドル)。なお第4世代以降のiPodに対応する。
価格は本体が549ドルで、日本国内での発売は「将来的にそうなるといいけど」未定だ。なお、ブースではレッドカラーの試作モデルも展示されている。
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