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逃げる目覚まし時計「ナンダクロッキー」で、アナタの朝はオンスケジュールを実現できるか?!プロフェッサー JOEの「Gadget・ガジェット・がじぇっと!」(2/2 ページ)

» 2007年06月19日 18時05分 公開
[竹村譲,ITmedia]
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 ナンダクロッキーには、前面に2個のボタン。そして時刻表示、各種機能設定の為のバックライト付き液晶パネル。本体上面に、大きな「スヌーズ」(一時機能停止)ボタン、「h」「m」「a」「t」の刻印がされたボタンスイッチが並ぶ。前面2個のそれぞれのボタンで、アラームのON/OFFや車輪動作機能のON/OFFを設定する。上面の4つのボタンで、現在時刻の設定・調整、アラーム時刻(時・分)の設定、「a」ボタンではスヌーズ機能の設定変更などを行える。

photophotophoto 前面に目のような2つの操作ボタン、バックライト付きの液晶画面がある(左)、白いラバー素材のタイヤを備えた回転トルクの強い2個の大車輪が特徴だ(中)、本体上面には大きなスヌーズボタンと4個の設定・調整ボタンが配置されている(右)

 ナンダクロッキーも、普段は現在時刻を表示する普通のデジタルクロックとして活用するのが一般的だ。目覚まし機能を使用するときは、前面の2つのボタンで、アラーム設定と、車輪機能の両機能をオンに設定しておくだけで準備は完了する。

 自走するとテーブルなどからの落下が心配だが、ナンダクロッキーは60センチ程度の高さなら落下による破損はない設計構造となっているようだ。ただ、電池ボックスのフタを固定するネジには注意が必要だ。確実にねじ込んで固定していないと、低いテーブルからの落下でも、着地と同時にショックでフタが飛び、電池が飛び出してしまうこともある。

photophoto 左から時設定/分設定/アラーム設定の各ボタンと時刻設定・調整ボタン(左)、あらかじめ設定をすることで、アラームを鳴らしながら車輪を回転させ床に落下する(右)
photophotophoto 堅牢構造で、床に落下後もすぐに床の上を動き回る(左)、電池ボックスの蓋の固定ネジを確実に固定しないと、落下後、こういうことになる(中)、約30秒間、部屋の中を動き回ったあげく、テーブルの下で停止。こっちを見ている(右)

 電池ボックスのネジを完全に固定したナンダクロッキーなら、筆者が実験に使ったサイドテーブル(高さ53センチ)程度からの落下ではまったく問題を起こさなかった。アラーム音とともに前方へ猛烈ダッシュ、見事に床に落下、リビングの中を直進や回転走行を繰り返し、障害物にぶつかってはブツブツ、回転しながらペチャクチャ騒ぎ、最終的に、食卓の真下で、こちらを向いて停止した。車輪は完全に停止し、逃げることはなくなったが、相変わらずのお喋りは際限なく、最長で9分間、または、本体のアラームスイッチをオフするまでは大騒ぎだ。

 筆者は米国のローカル空港で、国際線連絡の早朝便に乗り遅れそうな悪夢を経験したことがある。原因はFMラジオに連動するホテル据え付け目覚まし時計のトラブルだった。それ以降、海外出張には、必ずマイ目覚まし時計を持ってゆくのが習慣になった。そもそも、設定に慣れていないホテルのベッドサイドに備え付けの目覚まし時計には多くの不安がつきまとう。

 筆者は、「枕が変われば眠れない、目覚ましが変われば目覚めない」、といった神経の持ち主ではない。それゆえ、今は、長年、携帯型目覚まし時計として気に入って使ってきた音声スヌーズ対応のブラウン製「目覚ましトラベル時計」をナンダクロッキーにかえようか考え始めている。

photophoto 愛用のブラウン製「目覚ましトラベル時計」とナンダクロッキー(左)、出張用のアタッシュケースにも何とか収まるサイズでもある(右)

 総重量、約100グラムのブラウン、電池4本込みで約320グラムのナンダクロッキー、荷物を減らしたい旅行時に220グラムの違いは大きいが、楽しさと面白さ、会う人ごとに自慢できるファニーなナンダクロッキーはその重量ギャップを埋める価値がありそうだ。

商品:ナンダクロッキー

デザイナー:ガウリ・ナンダ

価格:8400円

国内での販売:アークトレーディング

竹村譲氏は、日本アイ・ビー・エム在籍中は、DOS/V生みの親として知られるほか、超大型汎用コンピュータからThinkPadに至る商品企画や販売戦略を担当。今は亡き「秋葉原・カレーの東洋」のホットスポット化など数々の珍企画でも話題を呼んだ。自らモバイルワーキングを実践する“ロードウォーリア”であり、「ゼロ・ハリ」のペンネームで、数多くの著作がある。2004年、日本IBMを早期退職し、国立大学の芸術系学部の教授となる。2005年3月、より幅広い活動を目指し、教授職を辞任。現在、国立 富山大学芸術文化学部 非常勤講師。専門は「ブランド・マネジメント」や「デザイン・コミュニケーション」。また同時に、IT企業の広報、マーケティング顧問などを務める。

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