残念ながらBD-REの価格については、現在のところ量産効果が進む以外に価格低下を呼びそうな要因は見あたらない。しかし、BD-Rについては、メディアメーカーが有機色素記録膜にどれだけ関心を示すかが大きなポイントになりそうだ。
有機色素記録膜はパイオニアと三菱化学メディア、富士フイルムらが関心を示しており、パイオニアと三菱化学メディアは今年中、遅くとも2008年第1四半期の製品発売を目指す考えだ。
有機色素記録膜を利用する最大のメリットはコストダウンだ。同じく有機色素を利用するCDやDVDの生産ラインに小規模の変更をほどこすだけでBD-Rの製造が可能となるため(色素自体はまったく同一のものではない)BD-Rの低価格化が進むものと期待される。具体的な1枚あたりの販売価格は未定だが、市場ではDVD-Rより高く、既存BD-Rより安いというポジションに落ち着くものと思われる。
デメリットもある。ドライブ側が有機色素記録膜に対応した記録方式(Low to High方式)をサポートする必要があることがひとつ。もうひとつは高速化/多層化への対応が、無機系色素膜を利用する既存BD-Rに比べて遅くなることだ。
三菱化学メディアが試作しBDAブースに展示しているのは2倍速記録対応/1層メディア(容量は25Gバイト)。「4倍速/1層は既に視野に入っており、2倍速/2層も開発中。ただ、6/8倍速記録や4/8層への対応はまだ時間がかかりそう。まずは“既存タイプよりも有機BDは安い”という状態をつくりたい」(三菱化学メディア)
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