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第96回 子どもと日常と成長の関係今日から始めるデジカメ撮影術(2/3 ページ)

» 2008年05月08日 09時51分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

1歳

 1歳も近くなると、とにかくハイハイして家じゅうを動き回るようになる。つかまり立ちするようになり、いろんなものを口に入れるようになり、何かと面白い仕草をし、いろんなポーズを覚え、シャッターチャンスが非常に増えるお年頃だ。

 そんな楽しんで動き回る赤ちゃんを撮ろう。

 抑えるべき基本は光の方向。やはり外光が入る昼間の明るい部屋で、カーテンも開けちゃって、ほわっと明るい感じが一番いい。

 で、光。大敵は逆光である。


 典型的な逆光の写真。室内でも窓をバックにすると簡単に逆光になる。逆光だと、被写体が暗く写っちゃうほかに、メインの被写体にピントが合いづらい、顔認識機能を持ってるカメラでも顔だとなかなか認識してもらえないという難点がある。

 逆光といっても、カメラがちゃんと逆光と認識してメインの被写体を判断してくれればある程度補正してくれるし、プラスの露出補正をかければ対処できるけれども、影になってる赤ちゃんを明るく撮るにはその分シャッタースピードを落とすかISO感度を上げるかしなきゃいけないわけで、できれば避けたい。

逆光なのでピントがうまく合わずにぼけちゃったので(左)、窓側に自分が回り込んで撮影(右)

 つまり、不精がらずにちゃんと自分が動いて撮る、ということ。やはり順光の方が自然になるし、窓の光が瞳にちょっと反射して、目元もきれいに写るのだ。

 部屋を片付けておくというのも大事。動き回る年頃だから、赤ちゃんが不用意に触ったり口に入れたりしちゃいけないものは片付けるものだけど、写真としても背景に生活感があふれてると、成長記録としてはいいけど他人に見せるときちょっと恥ずかしい。


 例えば広角側で撮ると室内が広い範囲で写る。台所への扉が開いてると生活感が出ちゃう。そういうときはちょっと望遠側にして、後ろのドアは閉めてやる。そうすると赤ちゃんだけが目立つ写真になる。

 それから、その年頃特有の動きは見逃さない。ポーズや遊びや、そのとき気に入っていたオモチャや、そんなシーンは確実に抑えておこう。

お気に入りのおやつでごきげんの顔(左)。カメラが気になります。油断して壊されないように(右)
お気に入りのティッシュ遊び(右)。お気に入りのリモコン(左)

 ちなみにこのリモコンは遊んでもいいように中味を抜き、きれいに洗ってあるそうである。

 子どもを撮るときは子ども目線が基本、というけれども、もちろんケースバイケース。


 こんな風に横から撮るより上から撮った方が可愛いケースはもちろんある。

 ともあれ、このくらいの年頃はとにかくじっとしてないので、手ブレや被写体ブレやピンボケになるのは当たり前、と思っていい。それを防ぐため、ピントの合いにくい逆光を避ける、被写体はちゃんと真ん中におく(その方がピントが合いやすい)、楽しみながらたくさん撮る、というあたりがよいかと思う。一発できれいな写真を撮ろうとして緊迫しちゃっては意味がないから。ピントがあってカッコいいむすっとした写真より、多少ブレてても笑顔の写真を量産すべきかと思う。

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