リコー「R8」は、「Caplio R7」の後継ながら、Caplioのモデル名を廃した「Rシリーズ」のモデル。広角28ミリのレンズを搭載しながら、7.1倍の光学ズームレンズを搭載したことで200ミリまでの望遠撮影も可能と、非常に使いやすいカメラだ。
R8は、先代のCaplio R7に比べると撮像素子が1/2.5型有効815万画素CCDから1/2.3型有効1000万画素CCDに高画素化したが、レンズは同じく35ミリ換算28〜200ミリをカバーする光学7.1倍ズームレンズで、F値もF3.3〜F5.2で変わらない。ただ、画像サイズを小さくしてズーム倍率を擬似的に稼ぐオートリサイズズームが、従来の最大36.2倍(1010ミリ相当)から40.5倍(1130ミリ相当)に上がっている。
基本的なスペックに大きな変更がないが、デザインは大きく変更された。これまでは本体を上から見ると弧を描き、全体的に曲線を生かした形になっていたが、R8ではこれを大幅に変更した。直線的なデザインで、同社の「GX200」や「GR DIGITAL II」の流れをくんだような高級感のあるスタイルになっている。これまでは存在しなかったグリップも追加され、構えやすくなっている点も見逃せない。
デザイン変更に伴ってか、モードダイヤルが追加された。モードダイヤルには通常撮影、MYセッティング 1/2、動画、シーンモードの5種類しかないが、この搭載で素早く設定を変更できるようになった。
背面のデザインも変更されている。ADJ.ボタンは大型化されてジョイスティックタイプとなり、十字キーと一体化したことで、これまでの十字キーは廃止された。
以前は十字キー上にMODEボタン、右にクイックレビューボタン、下にマクロボタン、左にフラッシュボタンが割り当てられていたが、ADJ.ボタンが十字キーのかわりになり、ADJ.ボタン左にマクロ、右にフラッシュが割り当てられた。再生ボタンと機能が重複していたクイックレビューボタンは廃止された格好だ。
今まではADJ.ボタンと十字キーの2つの操作体系があってちょっと混乱気味のインタフェースだったが、すっきりと整理されたと思う。特にメニュー画面でADJ.ボタンが利用できるようになったのは大きな改善点といえるが、ADJ.ボタン上下が空いているのはちょっともったいない気もする。
グリップは小さく、ちょっと滑りやすいのが難点だが、デザインとしては良くなったと思う。モードダイヤルの新設やADJ.ボタンと十字キーを一体化したことも使いやすさの向上につながっているようだ。
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