ヤマハは10月9日、7.1チャンネルAVアンプの準フラグシップモデル「DSP-Z7」とミッドレンジモデル「DSP-AX3900」を発表した。いずれも11月下旬に発売する予定で、ブラックとゴールドの2色を用意する。
型番 | 色 | 価格 | 発売日 |
---|---|---|---|
DSP-Z7 | ブラック、ゴールド | 35万1750円 | 11月下旬 |
DSP-AX3900 | ブラック、ゴールド | 23万3100円 | 11月下旬 |
ハイエンド機「DSP-Z11」の設計思想を受け継ぐDSP-Z7は、独自の「シネマDSP3(キュービック)」を採用するとともに、映像処理回路をブラッシュアップした。11チャンネルのアンプを搭載しているDSP-Z11に対してDSP-Z7は7チャンネル仕様となっているが、リアプレゼンス信号専用のプリアウト端子を装備しているため、外部パワーアンプを使って9.1チャンネル音声を出力することが可能だ。シネマDSP-plusに高さ方向の音場データをプラスして空間再現力を向上させたシネマDSP3により、立体的な音場を楽しめる。アンプ出力は、各チャンネルとも定格140ワット、実用最大出力185ワット。
映像処理回路には、ビデオプロセッサーとしてアンカーベイテクノロジーの「ABT2010」を採用し、1080p対応のアップスケーリングを可能にした。また、新たに搭載された「PReP」(Progressive ReProcessing)は、外部機器で処理されたプログレッシブ信号を、いったんインターレース信号に戻してから適切なI/P変換再処理を行うというものだ。ほかにもMPEGノイズ除去などを含む画質調整機能および詳細な画質調整機能を搭載。これらはアナログ入力だけでなく、HDMI入力信号に対しても有効だ。ヤマハでは、「外付け単体ビデオプロセッサーに匹敵する機能・性能を実現した」と説明している。
DLNAクライアントなどの外部機器連携機能も豊富。ネットワーク内のPCをミュージックサーバとして音楽ファイルを再生したり、前面/背面のUSB端子を使ってUSBメモリやポータブルオーディオプレーヤーを接続して再生することが可能だ。同社のiPodユニバーサルドック(別売)を接続すれば、iPodの操作をオンスクリーン機能とリモコンで行える。Bluetoothオーディオレシーバー(別売)もサポートした。
HDMI端子は、Deep Colorやx.v.Colorおよび1080p/24Hz入力に対応。5つの入力にくわえ、2つの出力を搭載しているため、テレビとプロジェクターのいわゆる2WayシアターでもいちいちHDMI出力をつなぎかける必要はない。またHDMIリンク機能は、国内主要テレビメーカー6社の製品に対応(パナソニック、東芝、日立製作所、シャープ、三菱電機、ソニー)。電源オン/オフと音量調整、入力切替をテレビ側のリモコンで行える。このほか、3系統のD5端子、3系統のコンポーネントビデオ、6系統のS端子、6系統のコンポジット端子などを装備した。
準フラグシップ機ならではの強固な構造と音質設計も魅力だ。音質に悪影響を与える電気的ノイズと機械振動を抑え込むセンターフレーム付きのDB(ダブルボックス)コンストラクションに、DSP-Z11の設計思想を踏襲したH型クロスフレームを採用。DSP-Z11の「DAC on Pure Ground」コンセプトに基づき、アナログ入力とDACのグランド間インピーダンスを改善したほか、アナログーデジタル間の相互干渉を排除したローノイズ電源技術を盛り込むなど、DSP-Z11に準じた設計を行っている。
外形寸法は、435(幅)×196(高さ)×441(奥行き)ミリ。重量は19.7キログラム。簡易リモコンを含む2種類のリモコンが付属する。
一方のDSP-AX3900は、昨年の「DSP-AX3800」の後継となるミッドレンジモデル。ドルビーTrue HDやDTS-HD MA(マスターオーディオ)などの“HDオーディオ”をサポートした7チャンネル仕様で、「シネマDSP3(キュービック)」の前身といえる「シネマDSP<3Dモード>」を搭載した。
アンプ出力は、各チャンネル定格140ワット。実用最大出力185ワット。画質調整機能などは装備していないが、1080p対応のアップスケーリングや前述のPRePをサポートした。
HDMIは4入力2出力となり、HDMIリンクなどDSP-Z7に準じた機能を持つ。外形寸法は435(幅)×181(高さ)×438.5(奥行き)ミリ。重量は18.8キログラム。
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