オンキヨーは4月10日、AVセンターの新製品「TX-SA607」を発表した。TX-SA607は、ドルビーの「プロロジック IIz」に対応した初の7.1チャンネルAVアンプ。価格は7万8000円で、4月24日に発売する予定だ。あわせて5.1チャンネルAVアンプのエントリーモデル「TX-SA507」(6万3000円)もリリースしている。
プロロジック IIzは、1月の「International CES」でドルビーが公開した新しい音響技術。従来の「プロロジック IIx」が5.1チャンネルソースを7.1チャンネルに拡張する技術であったのに対し、プロロジック IIzは前方の左右上方にスピーカー(フロントハイスピーカー)を配置した7.1チャンネルもしくは9.1チャンネルへ拡張。垂直方向を含む3次元の音場表現を可能にする(→ドルビー、「Pro Logic IIz」と家庭用3D技術をお披露目)。
TX-SA607のパワーアンプは定格120ワット(6オーム)×7チャンネルだが、スピーカー出力は9チャンネルを用意している。あらかじめサラウンドバックとフロントハイの両方を接続しておくと、従来の7.1チャンネルとプロロジック IIzによる7.1チャンネルを切り替えて使うことができる。
アンプ部は、プリ/パワーアンプの電気的・電磁的なノイズによる干渉を抑えるため、分離してレイアウト。パワーアンプはディスクリート構成とした。電源部の電解コンデンサーを中心に7チャンネルパワーアンプ回路をL/Rシンメトリーに配置するなど、電源供給効率の向上を追求した。ボディーは新設計の「オーバルシャーシ」。強度を高め、震動の折り返しを分散させるため、底面に楕円(だえん)状のプレスラインを設けた。
HDMI入力はHDMI 1.3a対応(Deep Color、およびx.v.Colorサポート)×6系統で、このうち1系統をフロントパネルに配置してゲーム機やカムコーダーの接続も容易にした。もちろん各社のHDMIリンクと連携するオンキヨー独自の「RI HD」機能もサポート。パナソニックのビエラリンク、シャープのAQUOSファミリンク対応機器(2008年4月以降の機種)と接続した場合、電源スタンバイ連動や自動入力切り替え、テレビのリモコンによるAVアンプのボリューム操作などが行える。また、東芝のレグザリンク対応機器との組み合わせでは、独自のコントロールコマンドによりHDMI入力拡張切替の操作も可能だ。新たに「RI HD自動検出設定」を備えたことで、対応機器との接続確認やリンク設定が自動化できるという。
そのほかの入力端子は、D4×2、コンポーネント×2、コンポジット×5。出力はHDMI×1にくわえ、D4×1、コンポーネント×1、コンポジット×2。アナログ入力の映像信号を720p/1080iなどにしてHDMIから出力できるビデオアップスケーラーも搭載している。
外形寸法は435(幅)×176(高さ)×329(奥行き)ミリ。重量は11.8キログラム。プルプログラム対応リモコン、および自動音場設定機能「Audyssey 2EQ」用の測定マイクが付属する。
エントリーモデルの「TX-SA507」は、各チャンネル100ワット(定格)の5.1チャンネルAVセンター。前述のドルビープロロジック IIzには対応していないが、ドルビーTrueHDやDTS-HD Master Audioのデコーダーにより、Blu-ray Disc(BD)のHDオーディオを楽しめる。
HDMI入力は4系統。上位モデルと同様、HDMI 1.3a対応で「RI HD」機能もサポートした(Deep Color、およびx.v.Colorサポート)。外形寸法は435(幅)×151.5(高さ)×329(奥行き)ミリ。重量は11.8キログラム。プルプログラム対応リモコン、および自動音場設定機能「Audyssey 2EQ」用の測定マイクが付属する。
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