ペンタックスは5月21日、デジタル一眼レフカメラ「PENTAX K-7」を6月下旬より販売開始すると発表した。価格はオープンでボディのみの実売想定価格は13万円前後。同時期に販売される標準ズームレンズ「smc PENTAX-DA 18-55mm F3.5-5.6AL WR」とのレンズキットの実売想定価格は14万円半ばの見込み。
5月上旬に開始されたティーザーサイトにて、登場が予告されていた新製品。K20Dの上位に位置し、「ペンタックスらしさ」(同社)を前面に打ち出す製品として作り出された。
撮像素子は新開発の有効1460万画素CMOSセンサー(23.4×15.6ミリ)で、4チャンネルによる高速な画像読み出しが行えるほか、ISO感度も100から6400までを設定できる。ここに同社画像処理エンジン「PRIME」を進化させた「PRIME II」を組み合わせることで、階調ならびに色表現にすぐれた画質と動画撮影時の高速データ転送を実現したという。
ボディは外装にマグネシウム合金、シャーシにステンレスを使用することで剛性確保と軽量化を同時に果たした。電池配置の変更などで横幅を縮めたほか、部品構成の変更によって軍艦部も小型化。77カ所にシールドを施すことで防水防じん性能、−10度まで動作する耐寒性能も兼ね備えながら、そのサイズは130.5(幅)×96.5(高さ)×72.5(奥行き)ミリ、約670グラムとコンパクトにまとまっている。「エントリークラスの大きさでハイスペック、“一番小さい高級機”だ」(同社)。
最高1/8000秒のシャッターユニットも新開発されたもので、10万回の動作に耐える耐久性を備えている。連写については最高約5.2コマ/秒(連続40枚、JEPG時)の撮影が可能だ。ファインダーには視野率約100%/倍率約0.92倍のガラスプリズムファインダーで、フォーカシングスクリーンには本製品専用の「ナチュラルブライトマットIII」を採用することで、ピントのヤマをつかみやすくしている。
ライブビューも搭載しており、コントラストAFのほか顔検出AFも利用できる。ステッピングモーターを利用した新開発の絞り制御機能により、ライブビュー時に、ミラーアップしたままでの連続撮影も行える。
測光センサーはK20Dの16分割から77分割へと精度が向上しているほか、搭載する各種センサーによって構図の縦横、被写体までの距離/撮影倍率情報などを測定、加味することで露出精度を高めている。AFセンサーは中央9点クロス/全11点の新開発センサー「SAFOX VIII+」。本体に専用AF補助光も用意されており、暗い場所でも容易にピントをあわせることができる。
独自の手ブレ補正機能「SR」(Shake Reduction)をボディへ内蔵、シャッタースピード換算で約2.5〜4段に相当する補正効果を発揮する。また、撮像素子を動かすSRの仕組みを利用し、撮影した瞬間にSRから得られた情報を元に補正する「自動水平補正」「構図微調整」といった構図調整機能も用意した。
最大1536×1024ピクセル(Motion JPEG)/30fpsでの動画撮影機能も備えた。解像度はこのほかに1280×786ピクセル/640×416ピクセルを選択可能。撮影した映像は搭載するHDMIから出力できる。内蔵マイクはモノラルだが、外部マイク接続端子が用意されている。背面液晶は3型(約92万画素)で、視野角は上下左右170度。
そのほか、露出の異なる3枚の画像を合成してダイナミックレンジの拡大された写真を撮影できるHDR機能や白トビ/黒ツブレの両方を補正できるダイナミックレンジ補正機能、液晶画面で撮影済み画像を確認しながらの多重露光撮影機能、デジタル水準器、DA/D FAレンズの歪曲収差と倍率色収差についての自動補正機能などを備える。
同時に専用アクセサリーとして、本体と同等の防水・防じん機能を備えたバッテリーグリップ「D-BG4」(オープン価格、実売想定価格は2万円前後)も発売される。専用リチウムイオン充電池のほか、単三形乾電池6本も利用できる。シャッターボタンに加えプレビューバー、電子ダイヤル、AEロックボタン、グリーンボタン、AFボタンも用意されている。
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