撮像素子は1/1.7型の有効1000万画素CCDを搭載する。GR DIGITAL IIの1/1.75型 有効1001万画素CCDに比べて記録画素数は変わらず、サイズがわずかに大きくなった。併せて処理エンジンやノイズリダクション、レンズを改良したことで、画質向上を実現した。一般的なコンパクトデジカメに多く見られる画像処理でシャープ感と彩度を強調した絵作りではなく、拡大しても細部の表現が自然で、発色傾向はナチュラルだ。
JPEG画質の傾向を調整する「画像設定」機能は一新され、初期設定の「スタンダード」のほか、シャープネスとコントラスト、彩度を高めた「ビビッド」や、モノトーンの「白黒」、白黒に調色を加えた「白黒(TE)」を選べる。個別設定によって、色相や彩度を細かく調整することも可能だ。
トータルとしては、GR DIGITALシリーズのコンセプトがまったくブレない正常進化といえる。特にレンズの明るさがありがたい。画素数を高画素化したり、シーン認識や顔認識を搭載したり、動画モードを充実させることだけがデジカメの進化ではないことを示している。ただし、手ブレ補正機構が見送られたのは残念だ。また個人的には、28ミリ相当ではない、35ミリや40ミリのGR DIGITALを見てみたい気もするし、シルバーボディのGR DIGITALに期待する気持ちもある。でも、それではGRではなくなるのかもしれない。
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