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» 2011年08月19日 14時35分 公開

重さには理由がある:プレミアムモデルはどう違う? “ブルーレイディーガ”秋モデル詳報(2) (2/2)

[芹澤隆徳,ITmedia]
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 AC電源やアナログ回路の強化もプレミアムモデルの特権だ。まず本体は3芯タイプのACインレットを設け、付属のケーブルも10ミリ径の極太OFC仕様(BZT910は7ミリ径)。HDMI端子には金メッキ(BZT9000のみ)を施し、アナログ音声回路のコンデンサー類は「オーディオグレードのものを使い、さらに“足”(リード線)を太くした特注品」という。部材選択の基準は耐振動特性や耐電磁ノイズ特性の高さで、電源系のコンデンサーにはさらに低インピーダンスという条件も付く。

DMR-BZT9000に採用された高品位パーツの数々。左から電源トランス、192kHz/32bit DAC、セラミック製のインシュレーター

3芯タイプのACインレット(左)。付属のケーブルも10ミリ径の極太タイプ(右)

 このほかにもOFC電源トランス(BZT9000のみ)や192kHz/32bitのDAC、ハイファイオーディオ用の低雑音オペアンプなど、プレミアムモデルならではのぜいたくな部材が使われている。

「ノイズを抑える」から「ノイズを出さない」へ

 ディーガの上位モデルは、2009年から「シアターモード」を搭載している。これは、BDタイトルの再生時にデジタルチューナーやHDDを停止し、冷却ファンも低速回転としてノイズの発生を抑えるというもの。さらに2010年モデルには「ハイクラリティサウンド」という名称で映像DACまで停止する(アナログ映像出力オフ)機能も持たせた。複雑な構造を持ち、ある意味ノイズ源の固まりといえるレコーダーにあって、不要な部分を止めることでノイズの発生そのものを抑えるという考え方だ。


 今秋のディーガでは、これらを包含する形で「インテリジェントローノイズシステム」に進化させた。BD再生時には、「シアターモード2」と「ハイクラリティサウンド2」を併用し、チューナー、HDD、冷却ファンが停止する(環境温度が40度を超えるとファンは動く)。さらに映像系のアナログ出力も省き、「BDプレーヤーよりも動いている場所が少ない」(同社)状態にまでするという。

通常動作(左)と「ハイクラリティサウンド2」(中)、「シアターモード2」(右)

CDタイトル再生時。ほとんどの回路がオフになっていることが分かる(左、中)。そのときの基板近傍輻射ノイズ測定結果(右)

 そしてCD再生の場合には、デジタル映像処理回路も停止し、さらにアナログ出力だけで良ければHDMI出力まで止めてしまうという徹底ぶりだ。

 「もともと単発で回路をオフにしていたが、ふと、逆に必要なところだけに通電すればいいと思いついた」。従来の「不要な部分を止める」から「必要な回路だけを動かす」に変わったことで、より大胆なシステムに変わったという。

 不要な回路動作を停止することによる音質改善は顕著で、少し聞き比べただけでも分かる。例えば、同じCDを「シアターモード2」、「シアターモード2+ハイクラリティサウンド2」、「デジタル映像処理回路も停止」という3パターンで聞き比べていくと、まるで1枚1枚ベールをはぐように音がクリアになっていく。とくに「シアターモード2+ハイクラリティサウンド2」に変更したときは違いが大きい。

画質処理回路も進化

 プレミアムモデルの2機種は、ほかの製品にはない高画質化/高音質化回路が採用されている。1つは、シーンごとに映像を解析して周波数帯ごとに独自のエンハンス処理を施す「ディティールクラリティプロセッサ for BD」が進化。従来まではBD再生時に輝度信号に対してのみ処理を行っていたが、今回から色(クロマ)信号にも適用することになった。「プロジェクター視聴時のディティールをより鮮明にする」(同社)という。

 また音質面では、まずデジタル放送のAACなど圧縮音声で失われがちな中低域を補完する「リ.マスター」の進化や、独自の音声処理で“真空管”の音を再現する「真空管サウンド」の演算精度向上といった強化点もある。もちろん、別記事で紹介したUSB外付けHDDへの対応や「高速起動モード」、無線リモコン、「動くアルバムメーカー」など、下位モデルと共通の機能強化も多い。


 駆け足でディーガのプレミアムモデルを紹介してきたが、最後に価格にも触れておきたい。というのも、従来のプレミアムモデル「DMR-BZT900」が発売当初に32万円前後(発表時の実売想定価格)のプライスタグが付けていたのに対し、後継機となる「DMR-BZT910」は大幅に安い21万円前後で市場に投入される。一方、フラグシップの「DMR-BZT9000」は37万円前後と想定されており、相対的にDMR-BZT910の“買い得感”が増した。より手の届きやすい“プレミアムモデル”として注目を集めそうだ。

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