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「CDと同じ使い勝手を目指した」――ナノコンポ初のネットワークプレーヤー「NANO-NP1」

» 2014年02月13日 13時13分 公開
[ITmedia]

 Olasonicブランドのオーディオ機器を展開する東和電子は2月13日、「NANOCOMPO」(ナノコンポ)シリーズの第5弾となるネットワークオーディオプレーヤー「NANO-NP1」を発表した。プラチナホワイトとシルキーブラックの2色を3月中旬に発売する。価格は4万5000円(税抜き)となっている。

「NANO-NP1」と東和電子の山本喜則社長

 これまでのナノコンポシリーズ同様、CDジャケット3枚分というコンパクトボディーのネットワークプレーヤー。DLNA 1.5に対応し、ハイレゾ音源を含むWAV、FLAC、ALAC、AAC、WMA、MP3、AIFFの再生が可能だ。ただし本体にDAC機能は搭載せず、出力端子は同軸デジタルと光デジタルのみとなる。これは、先に発売した単体DAC「NANO-D1」などとかぶる機能を省略したため。「中途半端な性能のDACを入れるより、手持ちのDACやNANO-UA1、NANO-D1と一緒に使ってほしい」(東和電子の山本喜則社長)。

 一方の入力側には、有線LANのほかに同軸デジタルと光デジタルを備え、フロントパネルのボタンで3系統の切替が可能になっている。「小型のナノコンポは、ほかのオーディオ機器に比べると入力端子が少ない。ネットワークプレーヤーに2系統の入力端子と入力セレクターの役割を持たせることで、システムとして弱点をカバーした」(山本氏)。

 アップサンプリング機能も搭載した。バーブラウン(TI)製のアシンクロナス・レートコンバーターを搭載してジッターフリー化。すべての入力に対してアップサンプリング機能が働き、同軸デジタル端子であれば48k/96k/192kHzという3段階の出力サンプリングレート切替が可能だ(光デジタルは48k/96kHzの2段階)。またクロックには温度補償水晶発振器(TCXO)を採用している。

背面にサンプリングレート切替スイッチがある(左)。前面には電源と入力切替のボタンのみ(中)。シルキーブラックもラインアップ(右)

 本体サイズは、149(幅)×39(高さ)×160(奥行き)ミリ、重量は830グラム。ACアダプターのほか、LANケーブル、同軸デジタルケーブル各1本が付属する。

CDと同じ使い方ができるアプリ

 もう1つの特長は、「最も簡単なコントロールアプリを目指した」というDMCアプリ「ナノコントローラー」(仮称)だ。自身もネットワークオーディオを始めた頃、DLNAアプリの使いにくさに悩まされたという山本氏。NANO-NP1では、機能を大胆に省略し、シンプルかつ日本語表記のアプリ開発を指示した。

 例えば最近では多くのアプリで使われる「ライブラリ」といった表記は使用しない。最初から「アルバム」単位で楽曲を選び、再生ボタンを押せば、最初の曲から最後の曲までを通しで再生する仕様だ。「CD棚からディスクを取り出し、プレーヤーにかける場合と変わらない。慣れない方でもCDプレーヤーと同様の感覚で使用できる」という。

「ナノコントローラー」(仮称)の機器選択画面(左)とアルバム画面(右)

 また、“長押し”でメニューを開くといった操作も分かりにくいため割愛し、とにかくシンプル操作を目指した。逆にプレイリスト機能など多機能なアプリが必要になった場合は、AppStoreやGoogle Playに多く存在する無料アプリをダウンロードすればいい、というスタンスだ。

 「操作アプリはどれも似たり寄ったり。多機能化され、考えられるほとんどの操作が可能になっているが、逆に“アルバムCDを通しで聴く”といったベーシックな操作も機能の中に埋もれてしまい、どう操作すれば良いのか分かりにくくなっている。プレイリスト機能も便利ではあるが、それをしたくない人には煩雑なだけだ」(山本氏)。

演奏曲リスト(左)と再生画面(右)

 ナノコントローラー(仮)は、NANO-NP1発売時にiOS版(iPhone版、iPad版)を、さらに1カ月ほど後にAndroid版も提供する予定だ。

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