日立アプライアンスは8月6日、LEDシーリングライトの新ラインアップを発表した。ボタン1つでより明るく、太陽光に近い自然な明かりになる「ラク見え」機能を新搭載。文字が見やすく、色鮮やかに見えるという。
同社が実施したユーザーアンケートによると、シーリングライトを選ぶ際に重視するポイントの1位は「省エネ性能」で、2位が「明るさ」だった。しかし年代別に見ると、年齢が上がるにつれて「明るさ」を1位に選ぶ割合が高くなり、60代では30%に及んだという。「高齢者は瞳径(瞳孔の大きさ)が縮小し、明るさが必要になる。また水晶体の黄変(黄色く変色すること)により、青色が見えにくくなる傾向もある」(同社)
同社は、2013年モデルにボタン1つで“全灯”状態より20%明るくなる「明るさアップ」機能を採用し、中高年層の支持を得た。60代以上のユーザーでは同機能を毎日使う人が26%で、「時々使う」人を加えると過半数を超えたという。
「新聞を読むために照明の下へ移動する必要がなくなった、といった声もいただいた。中高年層は明るさを強く求めている」(同社環境ビジネス機器事業部長の須賀久央氏)。
新しい「ラク見え」機能は、リモコンのボタンを押すと明るさを“全灯”より20%アップし、さらに青緑色に発光するLEDモジュールを使って「より太陽光に近い自然な波長特性」を実現するという。「従来機の明かりをプリズムで分光すると、青緑の波長成分がやや不足していることが分かった」。
新製品では、LEDモジュールに青緑色を一列加え、「ラク見え」をオンにすると、点灯するようにした。これにより例えば読書なら文字が読みやすく、写真では色の鮮やかさが向上するという。一般的な昼光色より色温度は若干高めだ。
また、昨年の「明るさアップ」はオンにしてから30分で通常の明るさに戻る設定になっていたが、今回の「ラク見え」はオンにしたまま使い続けることも可能になった。しかも、仮に常用しても「製品寿命などへの悪影響はほとんどない」(同社)という。
理由は、十分な余力があるからだ。例えば新製品の「〜18畳」タイプの場合、2013年モデルは116ルーメン/ワットのモジュールを320個使っていたが、今年のモデルは175ルーメン/ワットのモジュールを416個も搭載している。発光効率が50%向上したにも関わらず、96個もモジュールを増やしたのは、個々のLEDモジュールを低電力で駆動して「効率のよいところ」で光を取り出すためだ。「LEDは発光による熱で温度が上がると発光効率が下がってしまうが、多数のモジュールを低出力で使用するほうがエコ」。
高効率のLEDモジュールを多く均等に配置し、低入力駆動する。またドーム状のレンズユニットを用いて配光を広げる。こうした設計により、新製品は6〜18畳の各タイプで123ルーメン/ワット以上という高い省エネ性能を実現した。須賀氏は、「2013年度の省エネ大賞受賞商品より、さらに約14%も省エネになっている」(〜14畳タイプの場合)と胸を張った。
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