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CESで見つけた“注目のヘッドフォン”総集編2015 CES(1/8 ページ)

» 2015年01月11日 16時49分 公開
[山本敦,ITmedia]

 世界最大のコンシューマーエレクトロニクスショーをうたうだけのことはあって、「2015 International CES」の会場には古今東西、あらゆるカテゴリーのエレクトロニクス製品が集まっている。

 今回は、その中から“ヘッドフォン”を切り口に会場で見つけた注目の製品をまとめてリポートしよう。AKGやゼンハイザー、フィリップスなど、日本のヘッドフォン・ファンにもお馴染みの人気ブランドから気合いのこもった新製品が登場している。


AKGからクインシー・ジョーンズのシグネチャーモデル“第2弾”

 まずAKGは、オーバーヘッドタイプのヘッドフォンにおいて、大物フラグシップを発表した。クインシー・ジョーンズのシグネチャーモデル“第2弾”となる「N90Q」だ。

AKGの「N90Q」。カラーバリエーションにはゴールドとブラックの2色がある

 このヘッドフォンで最も注目したいのは、AVアンプやパッケージタイプのホームシアターシステムなどでお馴染みの“自動音場補正機能”を搭載しているというところ。これらの製品の場合、リスニングルームのアコースティック環境に合わせて最適化を行うわけだが、これを応用しながら、ユーザー個々人で異なる耳のかたちやドライバーからの距離など装着状態に合わせ、ベストな環境をヘッドフォンリスニングでも実現しようという発想が面白い。

 ヘッドフォンを装着してから本体に設けたオートキャリブレーション・ボタンを押して、わずか1〜2秒でキャリブレーションは終了。音像を頭外に定位させることで、スピーカーリスニングに近いナチュラルなサウンドフィールドと、密閉型のヘッドフォンなのにオープン型に迫るほどの開放的なリスニング感が得られる。

こちらはブラックモデル

 こちらの自動音場補正機能に、AKGの特許技術である「デュアル・フォーム・イヤークッション」や「ピストンモーション・ドライバー」、最新の「アクティブ・ノイズキャンセリング機能」を統合した「TruNote」テクノロジーが、本機の高音質を支えるバックグラウンドのハイライトだ。実機を試聴したところノイズキャンセリング効果が極めて高く、AKGのプレミアムモデルである「Kシリーズ」の系譜に連なる、繊細な高域とクリアなボーカルにより一層音楽にのめり込むことができる。ギターのカッティングなど、リズムの正確さやキレ味も冴え渡る。

 クインシー・ジョーンズとのコラボモデル第1弾の「Q701」ともまたひと味違った、ゴールドとブラックをコンピにしたゴージャスなデザインは、クインシーの娘であるファンションデザイナーのキダーダ・ジョーンズが手がけている。ハウジングの中央にイニシャルの「Q」を大きくあしらった。発売予定は今年の夏。予価も1299ドルと、大物の貫禄十分だ。

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