三菱電機は8月6日、サイクロン式掃除機「風神」の新製品として、大幅に軽量化した「TC-ZXEシリーズ」を発表した。掃除機の排気を利用して玄関やサッシレールなど掃除しにくい場所のゴミを吹き飛ばす「エアブロー機能」が特徴。「排気で掃除するという逆発想だ」(三菱電機ホーム機器の田代正登社長)。
本体は約2.9キログラムまで軽量化。本体上部からゴミをサイクロンボックスに直接吸い込む新構造により、風路を従来の半分程度まで短縮することに成功した。さらに新しいアルミフレームモーターの採用で軽量化とコンパクト化を果たしている。
吸い込んだゴミはサイクロン構造でゴミと分離。モーターの前後に配置した2種類のフィルターにより、0.3マイクロメートル以上の微細なゴミを99.999%まで捕集し、吸引力を99%以上持続させるという。「99.999%は99.9%の100倍高性能ということだ」。
新しいエアブロー機能は、モーターからの排気でゴミを吹き飛ばすというもの。「きれいな排気だからこそできる技だといえる」(同社)。
このために排気風路も工夫した。従来は電源コードのコードリールを冷却するために排気を利用していたが、今回は吸引風で電源コードを冷却する仕組みに変更。排気のパワーロスをなくし、従来機の排気は風速5メートル以下だったが、今回は40メートルを確保したという。
ホースを外して排気口に差し込み、専用ノズルを取り付ければ手元で強弱を調整しながら“吹き飛ばし掃除”が行える。ゴミにヘッドが届きにくいサッシなどに加え、網戸やPCのキーボード、エアコンフィルター、あるいは傘の水滴除去など、従来の掃除機ではできなかった掃除が可能になったという。
そのほか、丸ごと水洗いできるサイクロンボックスや持ち運びに便利な「縦型ビッグハンドル」、必要なときだけゴミを見せるハーフミラー式のダストボックスと内蔵のゴミ確認LEDなど、使いやすさにもこだわった。自走式パワーブラシも吸い込み口がワイドになったほか、掃除を中断したときには自動的にパワーダウン、30秒が経過するとストップする「スマートSTOP機能」なども用意している。
上位機「TC-ZXE30P」はシャインホワイトとカッパーオレンジの2色で、エアブロー機能やゴミ確認LEDなどを省いた下位モデル「TC-ZXE20P」はビオラレッドのみ。いずれも9月1日に発売する予定だ。店頭では「TC-ZXE30P」が税別8万円前後、「TC-ZXE20P」は6万円前後になる見込みだ。
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