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アユート、ポータブルで使えるベイヤー「AK T1P」と新たなハイレゾ配信サービス「gloovers」を発表秋のヘッドフォン祭2015

» 2015年10月25日 01時50分 公開
[天野透ITmedia]

 「中野サンプラザ」で開催中の「秋のヘッドフォン祭2015」で、Astell & Kernブランドのiriver製品を取り扱うアユートが独beyerdynamic(ベイヤーダイナミック)とのコラボレーションヘッドフォン「AK T1P」とハイレゾ配信サービス「gloovers」の発表会を行った。いずれもAstell & Kernのハイレゾプレイヤーと合わせて使用することを想定したものとなっており、ハイレゾの上流から下流までを取りそろえたカタチとなる。

「AK T1P」

「AK T1P」の特徴。AKシリーズのポータブルプレイヤーで使うことを前提とした設計になっている

AK T1Pのスペック

「AK380」に相応しいハイエンドヘッドフォン

 テスラコイルテクノロジーで知られるドイツのヘッドフォンブランドであるベイヤーダイナミックとAstell & Kernのコラボレーションは、小型ポータブルアンプ「AK10」(海外ではベイヤーブランドの「A200P」として販売)を皮切りに、「AKT5P」「AKT8iE」と続いてきた。

Astell & Kernとベイヤーダイナミックの、これまでのコラボレーション

 今回発表された「AK T1P」は、ハイエンドプレイヤーに相応しいハイエンドヘッドフォンをということで「T1 2nd Generation」をポータブルプレイヤーで駆動しやすいようにしたカスタムモデルだ。ベースモデルでは600オームという高インピーダンスだったドライバーを再設計し、32オームという低インピーダンスの専用ドライバーを新規開発した。これにより、ホームユースのプレイヤーと比較してドライブ力に制限があるポータブルプレイヤーでも、外部ヘッドフォンアンプを用意することなく快適な駆動を実現する。

新開発のドライバー。ベイヤーダイナミックお得意のテスラテクノロジーは第2世代のもの

 Astell & Kernとのコラボレーションということで、AK T1Pはハイエンドプレイヤーの「AK380」をリファレンス機にして設計されたという。同機はバランス駆動に対応しているため、通常の3.5ミリ3極アンバランスケーブルのほかに2.5ミリ4極バランスケーブルが標準で付属する。ケーブル素材はいずれも7N OCCの高純度無酸素銅だ。その他エンクロージャーとハードケースにはアステル&ケルンのロゴが刻印される。価格は15万円前後。発売は11月下旬を予定している。

バランスとアンバランス二種類の付属ケーブルが付属する。どちらも7N OCCの高純度無酸素銅を使用している
ハードケースにもアステル&ケルンのロゴ入り

AKのプレイヤーから直購入が可能なハイレゾ配信サービスがスタート

 Astell & Kernのブランド価値を高めるiriverの新戦略の一環として、約3年前から韓国でスタートしていたハイレゾ配信サービス「gloovers」が、10月20日に日本でもサービスを開始した。ほかのハイレゾ配信サービスと同様に、WindowsまたはMacのネット環境があればサービスを利用することはできるが、Astell & Kern製品のWi-Fi内蔵モデルであれば、プレイヤーのトップメニューの「ストア」からglooversのサイトへ直接アクセスして、PCレスでハイレゾ楽曲を購入することが可能だ。

AK380からglooversへアクセスした様子。ユーザー登録はPCから行う必要がある

 さらに、AKユーザーはプレイヤーのシリアル番号を入力することで、ユニバーサルミュージックの名盤ジャズ5枚から1曲を無料ダウンロードできるほか、2016年の9月末まで全楽曲が3%OFFとなる特典が用意されている。キャンペーンはWiFi内蔵モデルに限定されておらず、「AK100」や「AKjr」といったWiFi非対応モデルも対象となる。

キャンペーンとして1曲無料となるアルバム。名盤と名高く、リファレンス音源に最適だ

 glooversでは現在、ナクソスのヒットタイトル「ハイレゾクラシック」シリーズや新作アニメ特集などをレコメンドしているほか、蘭・チャンネルクラシックスレコードを同サイトの独占レーベルとして配信するとしている。他のサービスと比較すると現在はまだ配信タイトルが少ないが、今後タイトル数を充実させるとともに、独占配信楽曲を増やしたり、オンラインだけではなくオフラインでもAKユーザー同士が楽しめる企画・キャンペーンなども展開したいとしている。

今後の展開として、独占タイトルを増やしたいとしているほか、オフラインでの交流も企画したいとしている

会場では最後に、AK240とAK380のファームウェアアップデートが「One more thing…」というどこかで聞いたセリフとともに発表された

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