せっかくの機会なので、欲張りなお願いをした。音源の聴き比べに続き、スタジオに持ち込んだ3本のヘッドフォンを試聴してもらったのだ。ラインアップは、独beyerdynamicの新製品「T1 2nd Generation」、米OPPO Digital「PM-1」、そして先日の「秋のヘッドフォン祭」で発表された米MrSpeakersの「ETHER」だ。いずれ劣らぬ注目の高級機だが、アーティストの耳はどう感じるのだろうか興味は尽きない。DAC/ヘッドフォンアンプには引き続き「HA-1」を使用するので「PM-1」有利か?
3機種機を続けて試聴した佐藤純一氏は、「音の傾向としては、T1 2nd Generationが一番広がりがあって、高域も出ています。でも全体としては圧倒的にPM-1。適度な弾力感とスピード感で、むっちり肉厚な音が自分の好みに合っていますね。ETHERは、2台の中間にある音だと思いました」
聞けば、前作「ワンダーステラ」制作時には「PM-1」をミックスに使用したという佐藤純一氏。制作者ならではのマニアックな感想も加えてくれた。
「ミックスするときには新しいイヤーパッドを使うんです。高域のヌケが良くなり、音の密度が上がってリッチな感じ。曲作りでは細かい部分が聞き分けられるほうが良いので助かります。ただ、リスニングだけなら標準パッドのほうがむしろ好み。密な音はどちらも変わりません」
プロフェッショナルは、道具にもこだわるもの。音にこだわり、オーディオ機器にも造詣の深いfhanaの楽曲は、これからもオーディオファンの期待に応えてくれるはずだ。
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