キヤノンが1月12日、5000lm(ルーメン)の明るさを持つ高輝度4Kプロジェクター「4K500ST」を発表した。4Kデジタルシネマの解像度、4096×2160ピクセルを上回る、4096×2400ピクセルの解像度に対応しつつ、サイズは約470(幅)×533.5(奥行)×175(高さ)mm、重さ約17.6kgと、5000lmクラスの4Kプロジェクターとしては世界最小・最軽量を実現している。発売は4月中旬の予定で、価格はオープン。実売予想価格は600万円前後とのこと。
4K500STは、0.76型のLCOSパネルで4096×2400ピクセルの解像度を実現した4Kプロジェクター。キヤノンが自社で開発した高性能映像エンジンを搭載し、4K映像の投写に対応する。毎秒60フレームまでの4K映像の投写が可能なほか、最適なアップスケーリング処理を施せば、フルHD映像も4K映像として投写できる。コントラスト比は2500:1。画面サイズは40型から600型まで対応できる。
独自の光学システム「AISYS(エイシス)」により、光源からの光を縦方向と横方向に独立して制御することが可能。被写界深度の深い、F2.6相当のレンズを搭載するため、ピントの合う範囲が広く、凹凸のある壁などにも鮮明に投写が可能。また高度な調整により、マルチ投写や曲面投写にも対応できる。複数のプロジェクターの映像をつなぎ合わせて投写する際にも、隣り合う映像のつなぎ目の明るさを調整して滑らかに大画面投写ができる。光軸のフォーカスはそのまま、光軸から離れた画面周辺のフォーカスを合わせる周辺フォーカス機能により、ドームスクリーンなどへの投写もサポートする。これらの補正は光学的に行うため、画質の低下はないという。
レンズは12群16枚構成の新開発の短焦点ズームレンズ。100型のスクリーンに、最短2.2mから、最長2.9mの範囲で投写できる。外形79mmの研削非球面レンズを含む、大口径非球面レンズ2枚、UDガラス2枚を使用。レンズ交換式カメラ用のレンズ、「EFレンズ」の中でも、特に性能の高い「Lレンズ」にのみ付けられている赤いラインが、本製品のレンズ回りにデザインされていることからも分かるとおり、非常に高い光学性能を持つ。
上下方向に±60%、左右方向に±10%のレンズシフトも可能で、さまざまな設置に対応。投写レンズの位置情報設定を記憶するレンズポジション機能や、複数の伝送ケーブルで映像信号を分担して伝送し、結合処理する高解像度表示機能など、プロユースに対応する仕様を備える。
映像入力はDVI-D×4、もしくはHDMI×2、ランプ出力はフルパワーで400W、騒音レベルは30dB。消費電力はフルパワー時で600W、エコモード時で470W。
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