今回はソニー厚木テクノロジーセンターにて、マルチファンクションライトの開発途中の製品を使って各機能を体験させていただいた。
マルチファンクションライトとスマホはWi-Fi無線ルーターを経由して接続されている。アプリの起動時には特定のキーフレーズによる自動認証が行われるので、1台のマルチファンクションライトに対してセキュアな状態で複数の端末がつなげられる。なお、発売当初はiOSアプリが先にリリースされるが、Androidアプリについては反響をみながら順次対応を進めていく予定だという。
アプリからはLEDの明るさや色合いも調整できる。こんなの付属のリモコンでもできるよと思われる操作でも、グラフィカルなスマホアプリの画面ならより直感的に操作ができるし、ほかのスマホアプリで何かするついでに、気軽に照明器具で遊びたくなってくる。
アプリ経由でのエアコンの操作も体験した。エアコンの操作はアプリのホームメニュー内に照明の操作機能と同列に配置されている。アイコンをタップするとメーカー一覧が表示されるので、今回のデモルームに設置されていたエアコンのブランドであるダイキンを選択。アプリから「信号送信」をタップして、何度か信号を送ってリモコンコードが合致すると、エアコンから“ピピッ”という電子音が返ってくる。これでアプリからエアコンが動かせるようになった。コードが合うまで繰り返しアイコンをタップする手間はあるものの、だからと言ってエアコンの型番を調べて長大なリストから選ぶよりはシンプルな使い勝手だと思う。
エアコンについてはマルチファンクションユニットに内蔵されている温湿度センサーに連動して、温湿度のコントロールやタイマー設定も自動化できる。夏場は暑い屋外から帰宅して、あらかじめ部屋が涼しくなっていたらうれしいし、生活の豊かさがランクアップしたような実感も得られるはずだ。
一方、テレビの場合も同じように外出先からアプリでコントロールができるけれど、現実的には「外出先から帰宅に備えてあらかじめテレビをつけておく」といった使い方はあまり意味がないので、基本的には電源のオフだけを機能として設けて「消し忘れ」を防げる便利さを訴求している。
「家電連携のコンセプトについてはソニーが学習リモコンより得たノウハウがベースになっていますが、一般的な学習リモコンの場合はユーザーが操作アクションの手順を学習リモコンに覚えさせる手間がかかるため、下準備で心が折れるという声も多くありました。生活をよりシンプルなものにするために前段階の準備が煩雑になってしまうのは本末転倒です。その点、アプリで直感的に操作ができることの優位性は大きい」と横沢氏は機能が生まれた背景を説明する。アプリで動かせるエアコンとテレビのリモコン信号については、既にある程度の規模で製品データベースが構築されているという。特にエアコンは30年も前の機種がデータベースに登録されているので、たいていの家庭で使われているエアコンが動かせるようになるはずだ。なおマルチファンクションライトの発売後に出てきたエアコンについてもアップデートにより対応する予定だ。
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