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会社を成長させたければ節税するな!:社長のための「非常識な会計」のルール(3/3 ページ)
経営者の人たちに、あえて言わなければならないこと――。それは「本当に儲けたければ税金から逃げるな」ということです。職業柄、こういうことを言うのは本当に心苦しいですが、節税なんて、本当のところは何もいいことはないのです。
節税をやりすぎると借金が増える
「純資産」とは、オーナーである株主が事業に拠出したお金と、毎年の利益の内部留保を意味しています。つまり「純資産」は、将来の返済が不要な資本調達ですから、これに越したことはないわけです。そこで中小企業が「純資産」を増やすために増資をして新しい株式を発行したとしても、上場企業とは違って、これを引き受ける相手がいません。上場を目指しているベンチャー企業であれば、ベンチャーキャピタルのような投資家が興味を持ってくれて増資を手伝ってくれることもありますが、そうではない普通の中小企業の場合は、せいぜい社長自らがお金を出して増資するのが関の山です。
そうなると、「純資産」による資本調達の残された道は利益の内部留保ですが、とんでもないことに、これを「節税」が妨害してしまいます。
前にもお話ししたように、節税の基本は利益を減らすことです。業績がよくて利益が増えてしまったときに、その利益を減らそうというのですから、何かと大変な思いをしながら「節税」を頑張ってしまうわけです。そして、この「節税」によって利益を減らすために、十分な内部留保なんてできるわけがないのです。
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