初めてLINEに触れた興奮と“あのスタンプ”の衝撃：あれから5年（1/2 ページ）

[おしり元気，ITmedia]

　皆さんは、無料通話・メールアプリ「LINE」がリリースされたあの頃のことを覚えていますか。2011年6月23日だから、まだ5年、いや、もう5年なのでしょうか。

　「無料だし、みんなやってるよ」と、どこか怪しい売人のようなことを言う友人に勧められ、初めてLINEアカウントを作ったあの日。リアルタイムで更新されていくトーク画面を見て、これまで自分がいたメールの世界がすべて崩れ去るのを感じました。

　特に革命的だったのが「スタンプ」というシステムです。それまでは、キャリアメールでやりとりをするのが当たり前の時代。無機質な画面をなんとかかわいくしたい女の子たちは、たくさんの絵文字を駆使してカラフルなメールを作っていましたよね。「ギャル文字」や「デコメ」なんかも大流行しました。

連載：おしり元気のインターネットふしぎ発見

ライターおしり元気が見つけたネットやITにまつわる不思議で面白い世界を紹介していきます。

ライター：おしり元気

歯科衛生士の学校に行っています。その様子をブログに書いています。出先でまんじゅうやアイスを食べるのが好き。ブログ「潰れそうな会社に勤めながら歯科衛生士を目指すブログ」、Twitter：@oshiri_genki

　そんな中、ムーブメントを否定することがアーティスティックだと信じていた私と友人との間では「逆に顔文字を使うのがかわいい」なんて言い出したりして、かわいい顔文字を開発しては見せ合ったりしていました。また、言うまでもありませんが、その頃はゆらゆら帝国（聞いているとなんだか自分が特別に思えてしまう、かっこいいロックバンド）を聴いていました。

　しかし、LINEのスタンプというものを体験した瞬間、それまでのメールの思い出たちが体中を駆け巡り、脳天から飛び出して成仏していったのです。その大胆な大きさ！　そして直球のかわいさ！　これは現実なのだろうかと、しばらく画面を眺め続けていました。

LINEスタンプのこの「大きさ」がたまらなくカワイイのだ

なぜ我々は無料スタンプを使わなくなってしまったんだ

　LINEには「ブラウン」「ムーン」などおなじみのキャラクターたちを使える4種類ものスタンプがプリインストールされており、無料で使い放題だというのだから、興奮は収まりません。

　シュールなものからキュートなものまで取りそろえられた無料スタンプ。LINEがリリースされたあの頃は、みんな無料スタンプでやり取りをしていましたよね。しかし、リリースから5年が経った現在、無料スタンプを使う人はもうほとんどいません。

　アニメやマンガのキャラクターの有料スタンプが数多く販売され、その上、誰でもLINEスタンプを作って販売できる「クリエイターズスタンプ」も登場。有料スタンプが盛り上がる一方、その影で忘れ去られていく、無料スタンプたち……。

　皆さん！　もしかして「無料スタンプを使うのは恥ずかしい」なんて気持ちがあるんじゃないですか？　リリース当時は、あんなにお世話になったのに……！　という訳で、今回は無料スタンプの良さについて、今一度振り返ってみようではないですか。

恥ずかしくなんかないぞ、無料スタンプ！

「チェリー・ココ」の意外な設定

　無料スタンプの中でも、すっかりLINEのキャラクターとして定着している「ムーン」「ジェームズ」「ブラウン」「コニー」の4人。彼らは現在もキャラグッズやゲーム、イベント等で大活躍していますよね。

　しかし、みなさん、もう1人忘れていませんか？　そうです。あの、おかっぱ頭の女の子が登場する無料スタンプ。「チェリー・ココ」です！！！

チェリー・ココ

　改めて見ると、表情豊かでとってもかわいいチェリー・ココ。今も大活躍しているウサギやクマのことはひとまず置いておいて、今日は彼女の魅力をもう一度思い出してみませんか。

おかっぱ頭のチェリー・ココ。日陰者とは呼ばせないぞ

　ここで、チェリー・ココの意外な設定をご紹介。なんと、あの女の子の名前はチェリー・ココではないのです。

名前はスムちゃん

　女の子の名前は、スムちゃん。作者であるイラストレーター、バラエティスムさんの幼少期の姿なんだそうです。つまり、チェリー・ココの世界は、作者の子供の頃の楽しかった思い出を描いたものなのです。

ウサギのココと、イヌのハッピー。･･････チェリーは？

　スムちゃんと一緒にいる直立したウサギのキャラクターの名前が、ココ。お父さんが作ってくれたぬいぐるみです。そして、お母さんがプレゼントしてくれたイヌのハッピーもいます。チェリーはいません。