ゲオのレトロゲーム販売がみせた劇的な復活劇 店舗10分の1で売上1.4倍の秘密とは?(2/4 ページ)

 古いものを、それが現役だった時代を知らない人達が、逆に新鮮に感じて手に取る。こうした需要はゲームに限らない。例えばレコードは2010年代に若年層を中心に人気を集め、国内のレコード生産は09年の10万2000枚を底にして、現在は337万8000枚(25年実績)まで回復している。銀塩フィルムを使うオールドコンパクトカメラも23年ごろに若い人を中心に流行したといわれている。

国内のレコード生産量推移|出典:日本レコード協会

 藤崎さんは、理由をこう分析する。「昨今は過去作品のリメイクやリマスターも多いですよね。そういったタイトルが発売されると『昔のオリジナルってどんな感じだったんだろう』みたいな反応が出てきます。SNSなどを見てもそうですし、店の売上面でもそうです。リメイクや発売何十周年といった節目を契機に、オリジナルにも日の目が当たる。であれば、レトロゲームについても、ちゃんとやればまた光り輝くのではないか、と考えました」。これがレトロゲーム販売を再開する決定につながった。

 もう1つ、5年間の変化で見逃せないのが、コロナ禍で落ち込んだインバウンド需要の回復だ。ゲオには観光客の多い場所にあり、免税店になっている店舗も存在する。外国人観光客がお土産やコレクションとしてファミコンやスーパーファミコンのゲームを大量購入しているといった報道もある。

雑多な店内で「お宝探し」

 25年の年末に900店舗ほどで始めたレトロゲームの買い取りは想定通りに進み、「このペースなら全国100店舗ほどでレトロゲーム販売を再開できる」というレベルに達した。100店舗を想定したのは、ゲーム関連商品の動きが良く、ファミリー層も多く来店する店舗に絞るためだ。

 今年2月、全国97店舗でレトロゲームの販売を始めた。さらにゲオの新業態であるデジタル専門店「デジタルベース」が3月(名古屋焼山店)と4月(川口元郷店)に相次ぎオープン。ここでもレトロゲームの取り扱いを始め、現在は99店舗となっている。ほぼ想定通りの形だ。

4月にオープンした「デジタルベース川口元郷店」|出典:ゲオ

 売場作りにも一工夫した。「以前はゲームを機種ごとに棚を分けて並べていたんですが、今回はすべて一つのコーナーにまとめています。ちょっと雑多な感じというか、“お宝探し”感を演出できるように」(崎間さん)。

印刷する
SNSでシェア
SpecialPR

この記事の著者

関連記事

こんなメディアも見られています

ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。

メールマガジンを配信中
メールマガジンを配信中

国内外の業界動向、AIやクラウドなどの最新技術、キャリア情報など今知りたい情報をまとめてお届けします。

いますぐご登録

本日の新着記事

アクセスランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

ITmedia NEWS SNS

X @itmedia_newsをフォロー

インフォメーション

ITmediaNEWSをフォロー

あなたにおすすめの記事PR