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安全に検索するための6つのTips

» 2006年09月14日 17時48分 公開
[ITmedia]

 電子フロンティア財団(EFF)は9月13日、プライバシーを守り、安全にネット検索を行うためのTipsを公開した。

 これは先日、AOLが誤って会員の検索記録を公開したことを受けてのもの。この記録は無作為なユーザーIDと関連付けられていたが、それでも検索キーワードの内容から数人の身元が特定されたという。

 GoogleやYahoo!などほかの検索エンジンもユーザーの検索データを保持しており、それが他者に公開されてしまったら大きな被害が生じる可能性があるとEFFは指摘している。同団体は例として、Yahoo!、AOL、Microsoftが米司法省の要請に応じてユーザーの検索データを提出したと報じられている件を挙げた。

 このような背景から、EFFは以下の6つの検索プライバシーTipsを作成した。

1. 身元が特定できるような情報を検索キーワードとして入力しない(難易度:低)

 氏名やアドレス、クレジットカード番号などの個人情報を検索しない。自分の名前を検索エンジンで探す「vanity search(見栄の検索)」がしたい場合は、残りのTipsに従うか、普段検索に使っているのとは別のコンピュータを使うこと。

2. 自分が加入しているISPの検索エンジンを使わない(難易度:低)

 ISPは加入者の個人情報を持っているため、会員の検索データと身元情報を結びつけることができる。例えば、AOLの会員はhttp://search.aol.comやAOLクライアントソフトの検索ボックスで検索するのを避けるべきだ。

3. 検索エンジンや関連ツールにログインしない(難易度:中)

 GoogleやMSNなど、幾つかの検索エンジンはユーザーアカウントを提供し、Webメールなどほかのサービスと連係している。こうした検索エンジンや関連サービスにログインすると、検索データをアカウントと結びつけることができてしまう。

 このため、例えばGmailを使っているなら、特にログインしているときはGoogle検索を利用してはいけない(Hotmailユーザーの場合はMSN Search)。同じ企業の検索エンジンとWebメールを使わなければならない場合は、以下のいずれかの対策を取る必要がある。

  • 2種類のブラウザをインストールして検索とほかの活動を分ける(FirefoxでYahoo!検索を実行して、Internet Explorer(IE)でYahoo! Mailを使うなど)。この場合、2つのブラウザのうち少なくとも片方で6つ目のTipを実行する必要がある。
  • Googleと関連サービスを利用する場合、Firefoxのプラグイン「CustomizeGoogle」を使ってGoogle UIDを匿名にする。Firefox以外のブラウザでは、GoogleAnonが利用できる。

4. 検索エンジンからのcookieを遮断する(難易度:中)

 ここまでやれば検索履歴に個人情報が含まれることはないが、検索エンジンはcookieとIPアドレスを使って検索データ同士を結びつけることができる。ただし、アクセスするのにcookieが必要なサイトも多いため、ブラウザが開いている間だけ有効な「セッションcookie」が便利だろう。ブラウザを一度閉じてもう一度開いてから検索を実行すれば、検索企業は新たな検索とそれ以前の検索をcookieを介して結びつけることはできない。

 セッションcookieのみを許可する設定はブラウザで行う。

Firefoxの場合
IEの場合

5. IPアドレスを変化させる(難易度:中)

 加入しているISPが「動的」IPアドレスを割り当てているか、ファイアウォール内にあるオフィスのコンピュータからネットに接続しているのであれば、IPアドレスと検索データを結びつけられる懸念はない。ただしブロードバンド接続で動的IPアドレスを使っている場合は、少なくとも1日に1回はモデムの電源を切ってIPアドレスを変えなくてはならない。

 静的IPアドレスを割り当てられている場合は、Tip 6で挙げているような匿名化ソフトを使う必要がある。

6. WebプロキシやTorのような匿名化ソフトを使う(難易度:高)

 アクセス先のWebサイトやネット上で通信するコンピュータからIPアドレスを隠すために、ほかのコンピュータをプロキシとして利用する。例えばTorというソフトはインターネットトラフィックを暗号化して、無作為に選んだコンピュータを介して送信することで、発信元を分かりにくくする。PrivoxyAnonymizerのAnonymous Surfingといったソフトもある。

 EFFは、これら6つのTipsを全部実行すれば、完ぺきとまではいかないが、検索履歴を通じてプライバシーを暴く一般的な手法に対する強力な防御となり、ユーザーは安全にWeb検索ができるとしている。

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