米調査会社IDCとGartnerは4月15日、2009年第1四半期の世界PC市場に関する調査結果をそれぞれ発表した。景気後退の影響で前期に続いての不調だった。
IDCの調査では、同四半期のPC出荷台数は前年同期比7.1%減の6346万台で、同社の予測値(8.2%減)をやや上回った。景気後退にもかかわらず、価格低下、Netbook(ミニノートPC)の堅調、流通経路の開拓などが奏功し、市場の縮小が最小限に抑えられたとしている。
ベンダー別の順位は前期と変わらず、Hewlett-Packard(HP)が首位を維持し、Dell、Acer、Lenovo、東芝と続く。HPは米国と日本でのコンシューマー向けノートPCが堅調で、市場シェアを2ポイント増やした。
順位 | ベンダー | 出荷台数 | シェア(%) | 出荷台数伸び率(%) |
---|---|---|---|---|
1 | HP | 13,001 | 20.5 | 2.9 |
2 | Dell | 8,651 | 13.6 | -16.7 |
3 | Acer | 7,333 | 11.6 | 6.8 |
4 | Lenovo | 4,427 | 7.0 | -8.0 |
5 | 東芝 | 3,447 | 5.4 | 11.6 |
その他 | 26,601 | 41.9 | -12.8 | |
合計 | 63,460 | 100.0 | -7.1 | |
x86サーバを除く(資料:IDC) |
IDCは今後について、流通在庫の削減後、年末には市場が回復するとみている。
一方Gartnerの調査では、第1四半期のPC出荷台数は6720万台で、前年同期から6.5%減少した。低価格ノートPCは引き続きPC市場をけん引するが、こうした製品の低い平均販売価格(ASP)が市場全体の売上高を引き下げるとGartnerはみている。
順位 | ベンダー | 出荷台数 | シェア(%) | 出荷台数伸び率(%) |
---|---|---|---|---|
1 | HP | 13,305 | 19.8 | 2.6 |
2 | Dell | 8,789 | 13.1 | -16.9 |
3 | Acer | 8,758 | 13.0 | 26.7 |
4 | Lenovo | 4,430 | 6.6 | -7.7 |
5 | 東芝 | 3,688 | 5.5 | 18.4 |
その他 | 28,239 | 42.0 | -15.6 | |
合計 | 67,209 | 100.0 | -6.5 | |
X86サーバを含む(資料:Gartner) |
米国市場では、HPが出荷台数を前年比で21%伸ばして2001年以来初めて首位になった。2位のDellがシェアを5ポイント落とした一方、3位のAcerが出荷台数を49.4%伸ばしてシェアを4.5ポイント増やした。4位のAppleについては、ASPの高さが課題になっているものの、堅実な在庫管理で出荷台数の減少を抑えているとしている。
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