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Microsoft、欧州でWebブラウザ選択画面を提示開始

» 2010年03月03日 17時32分 公開
[ITmedia]

 米Microsoftは3月1日から、欧州のユーザー向けに、Internet Explorer(IE)以外のWebブラウザも選択肢として提示し始めた。欧州当局から起こされた独禁法訴訟に対応しての措置だ。

 同日からEU(欧州連合)加盟地域で、IEがデフォルトのブラウザに設定されているWindows PCで、「ブラウザ選択画面」が表示される。この画面にはIEのほかFirefox、Safari、Opera、Chromeなどの主要ブラウザが並び、ユーザーは好きなブラウザをインストールしてデフォルトに設定できる。

 Microsoftは昨年、「WindowsとIEのバンドルは独禁法に違反する」として欧州委員会から起こされた独禁法訴訟を解決するため、競合ブラウザを選択できるブラウザ選択画面をユーザーに提示することを提案した。欧州委員会はこの案を受け入れた。

 Microsoftは今後5年間、欧州のWindows XP、Vista、7ユーザーにWindowsの自動アップデート経由でブラウザ選択画面を提示する。5月の半ばまでに、1億台を超えるPCにこの画面が表示される見通しという。

 だが、この解決策にすべての関係者が満足しているわけではない。ブラウザ選択画面では、まず主要な5つのブラウザが表示され、画面を横にスクロールすると、Flock、Green Browser、Sleipnirなどほかのブラウザが現れる。このことに不満を持つブラウザメーカーもいると伝えられている。

 また一部の報道によると、ブラウザ選択画面のブラウザの並び順はランダムに決まるはずが、アルゴリズムの誤りにより、偏りがあるとの指摘もあるという。

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