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中国の日本コンテンツファンは「2億8000万人」

» 2010年08月31日 16時25分 公開
[ITmedia]

 中国には日本のコンテンツのファンが推計2億8000万人いる──コンテンツ市場分析などを手がけるヒューマンメディアはこのほど、こんな調査結果をまとめ、「日本と世界のコンテンツ市場データベース2010」としてまとめた。米国でも1000万人以上のファンがいるとされ、フランスでは漫画「ドラゴンボール」の販売が約1900万部に上っているという。

 中国では1980年代以降に生まれた「80后」(パーリンホウ)と呼ばれる世代の7割に当たる2億8000万人以上が日本コンテンツのファンと推計。中国産などを含めたアニメ・漫画の市場は日本を上回る1兆5000億円、その2次使用によるキャラクター市場は3兆2250億円と日本の倍以上だが、アニメ・漫画市場の90%、キャラクター市場の65%が海賊版だという。

 米国では「ポケットモンスター」が人気だった2003年をピークに減少傾向ながら、ファン数は約1000万人以上いると推計。フランスは今年7月のアニメ・漫画ファンイベント「JAPAN EXPO」に18万人以上が来場し、映画「崖の上のポニョ」に90万人を動員、漫画「NARUTO」が900万部を販売するなど、人気になっている。

 日本コンテンツの人気は高いが、日本にもたらされる収入の少なさが課題。日本コンテンツのキャラクター市場が海外合計で約6000億円とみられるが、日本への収入は約240億円に過ぎず、アニメも海外市場約1700億円に対し、日本への収入はDVD化や商品化ライセンスによる約170億円にとどまっている。

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