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川田工業×産総研のレイバーロボがスリムに進化 Linux採用

» 2010年09月16日 11時37分 公開
[ITmedia]

 川田工業と産業総合研究所は9月15日、次世代産業用ロボットの研究開発用プラットフォームとして、人型ロボット「HRP-4」を開発したと発表した。Linuxカーネルやオープンソースのロボットシミュレーターを採用し、既存のロボットシステム用ソフトウェア資産を利用できる。


画像画像画像 HRP-4

画像 HPP-4C

 日本人女性型ロボット「HPP-4C」で培った高密度実装技術を応用し、身長151センチ・体重39キロとスリムなボディながら、片腕7自由度など合計34自由度で構成した。すべての関節軸に80ワット以下のモーターを採用。片腕で500グラムまでの物を運べる。

 ハードリアルタイム処理を可能にするための「RT-Preempt」パッチを適用したLinuxカーネルをOSに採用。オープンソースの「OpenRTM-aist」をミドルウェアに採用するなど、オープンソースソフトを取り入れた。

 動作制御ソフトは、HRPシリーズで培われてきた技術をコアロジックとして組み込んだRTコンポーネント群で構成。既存の対応ソフトと組み合わせることで、さまざまなアプリケーションを容易に構築できるとしている。背面に小型ノートPCを搭載し、処理能力を拡張できる。

 国内外の大学・研究機関向けに川田工業が受注生産。来年1月以降発売予定で、価格は2600万円。従来のHRPシリーズより大幅に低価格化したという。

 9月22〜24日に名古屋工業大学で開かれる日本ロボット学会学術講演会で一般公開する。

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