“分かりやすい”端末を、主婦や高齢者にも――NTT東日本は11月17日、Android 2.1を搭載したタブレット端末「光iフレーム」の販売とレンタルを11月25日に始めると発表した。光iフレーム向けにアプリを配信する独自の「フレッツ・マーケット」も同日スタートする。
「フレッツ光」の利用者向け。新端末でフレッツ光の付加価値を高め、利用者を増やす狙いだ。天気予報やレシピなど生活に密着したアプリをそろえ、主婦や高齢者など、PCを持たず、ネットをあまり使わない層に家庭で使ってもらう。
光iフレームのディスプレイは7インチ。GALAXY Tabと同サイズで、iPadより一回り小さい。タッチパネルを搭載し、指で操作する静電容量式タイプと、専用ペンで操作する抵抗膜式タイプを用意した。無線LAN経由でWebブラウザを使ったネット閲覧も可能だ。
端末は両タイプとも2万4150円、レンタルの場合は月額315円。6カ月間無料で利用できるキャンペーンも実施する。
Androidマーケットは利用できないが、独自のフレッツ・マーケットからアプリをダウンロードできる。主婦や高齢者の利用を想定し、天気予報やレシピ、ネットスーパーなど、生活に密着したアプリを充実させることで、独自性を打ち出していきたいという。アプリ代とは別にマーケット利用料として月額210円が必要だ。
NTTグループのほか、メディア各社がアプリを提供しており、開始時には、朝日新聞社や共同通信社のニュース、「iタウンページ」の電話帳、ABCクッキングスタジオが提供する料理レシピなどを用意。「マガストア」や「電子貸本Renta!」といった電子書籍アプリもある。
自治体ごとのアプリで行政や防災情報を配信したり、マンションごとのアプリを用意して1人暮らしの高齢者など住人の見守りに生かす――といった利用法も想定。今後さまざまな企業や自治体に、フレッツ・マーケットの利用を提案してきたい考えだ。
フレッツ・マーケットでアプリを配信するには、配信設定にかかる初期費用(基本工事費1050円、契約料840円、アプリ登録料3150円)と、基本利用料(月額1050円)がかかる。有料アプリを配信する場合は、売り上げの5%を決済代行手数料として徴収し、残りの95%がアプリ開発者の取り分になる。
端末は100万台の出荷が目標。スピーカーなどをオプションで付けられるデザイン性を高めたタイプの端末も、3万6750円で販売する予定だ。
光iフレームは1年前に発表し、これまで実証実験を進めてきた。同社の井上福造ブロードバンドサービス部長は、光iフレームで「ブロードバンドユーザーのすそ野を広げていきたい」と意気込む。
iPadやGALAXY Tabといった先行するタブレット端末が人気を集めている。「一般の利用者からすると、端末ばかり出てきてどれを選んでいいか分からないこともあるだろうが、光iフレームは分かりやすさを追求していきたい」と同社ブロードバンドサービス部の中村浩アライアンス担当部長は話す。
フレッツ・マーケットには、ユーザーの好みなどを入力するとアプリをレコメンドする機能も。「iPadのユーザーはある程度ITスキルがあって自分から情報をとりにいく人だと思うが、光iフレームはある程度情報が降りてくるという風にしたい。そこが違い」と中村担当部長は強調している。
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