米Microsoftは10月26日(現地時間)、ニューヨークで開催したイベントで、「Windows 10」の次期アップデート(コードネーム:Redstone 2)の新機能について発表した。
8月の「Anniversary Update」に次ぐ大幅アップデートの名称は「Creators Update」。名前が体現するように、3Dやブロードキャスト機能など、クリエイター向けにフォーカスしたアップデートになっている。
Windowsのアクセサリとして古くからある描画ツール「ペイント」がアップグレードし、「ペイント 3D」になる。
イベントのデモでは、Windows 10 Mobile端末で撮影した物体をペイント 3Dに取り込んで3D画像に加工する様子が披露された。デモを行ったジェネラルマネジャー、ミーガン・サンダース氏は、このアプリ(ペイント 3Dのことかどうかは不明)は将来的にはiOSおよびAndroid向けにも提供すると語った。
写真を使わずに、アプリ内で1から3Dオブジェクトを作ることも可能だ。作成した3D画像は、ステッカーとしても使えるという。
「2017年中に」OfficeのWord、Excel、PowerPointにも3D画像を取り込めるようになる。ペイント 3Dやその他の3Dアプリで作成したものや、Microsoftが運営する3D画像共有コミュニティ「Remix 3D」上の画像を取り込める。
PowerPointのプレゼン資料に3D画像を取り込めば、プレゼンテーション中にそれを回転させて見せることも可能だ。
MicrosoftのAR HMD「HoloLens」もWindows 10を登載するので、Creators Updateで新機能が使えるようになる。発表イベントでは、HoloLens上のEdgeブラウザで表示したオンラインインテリアショップの椅子の3D画像を摘んでAR空間に並べてみるというデモが行われた。
Microsoftは6月、HoloLensのプラットフォーム「Windows Holographic」を、多数のハードウェアメーカーに提供すると発表した。Creators Updateにより、多数のメーカーが発売するWindows 10対応MR(Mixed Reality) HMDを利用できるようになる。HP、Dell、Lenovo、ASUS、Acerが発売する見込みだ。価格は競合するVR HMDよりかなり安い299ドルから。
ゲーム端末「Xbon One」もWindows 10を登載する。同端末での新機能として、「Xbox Live」でのゲーム実況を簡単にできる「Beam」が発表された。
Beamは、Microsoftが8月に買収したインタラクティブゲーム実況サービス企業Beamのサービスだ。Beamでの実況の視聴者は、リアルタイムで実況者とコミュニケーションできる。
「ピープル」に登録してあるユーザーで頻繁に連絡する相手をWindowsのタスクバーにピンしておくと、そこからメール、メッセージング、Skypeなどの様々な手段でやり取りを開始できる「MyPeople」機能が追加される。
このカードに文書や画像をドラッグ&ドロップするだけで、相手にそれらを送ることもできる。相手から何かしら受信したときは、プッシュ通知が表示される。
Creators Updateのリリースは2017年春。具体的な日時はまだ発表されていない。
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