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今一番注目されてるフルサイズミラーレス一眼、キヤノン「EOS R」荻窪圭のデジカメレビュープラス(1/5 ページ)

» 2018年10月27日 07時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]
24-105mm F4の標準ズームを装着した「EOS R」。「α7」や「Z 7」よりちょっとだけ大きめ

 ソニー、ニコンに続いてキヤノンから登場したフルサイズミラーレス一眼「EOS R」である。一眼レフではトップシェアを誇るEOSだけに、そのミラーレス版が気になるEOSユーザーも多いはずで、今一番注目されてるミラーレス機といっていいかもしれない。

 面白いのが三者三様であること。

 ソニーのα7はどこよりもコンパクトなボディを持ち、デジタルっぽさを前面に押し出した製品。ソニーらしい。ニコンは同社の一眼レフとなるべく操作感を統一しつつ、画質訴求がメインでデジタルくささより一眼レフユーザーができるだけ違和感なく使えるよう注力したように思える。

 キヤノンはその中間くらいな感じ。ミラーレスならではの画質訴求もしつつ、操作感はデジタル的だ。一眼レフのEOSともちょっと違っていて、むしろ同社のミラーレス機「EOS M5」に近いモノを感じる、ミラーレスならではの新しいアイデアを盛り込んできた。

 そんなことを念頭に置きつつ見てみよう。

EOSともEOS Mとも違う新しい操作体系

 EOS Rのレンズを外すと、イメージセンサーではなくまずシャッター幕が見える。電源オフ時はシャッター幕が閉じているから。センサーにホコリや汚れが付かないのでなかなかよい趣向だ。

レンズを外すとシャッター幕が下りていてセンサーがむき出しにならない。これはよい

 EOS RのRFマウントのマウント径は、EOSのEFマウントと同じ。ついEFマウントのレンズを直接付けそうになるが、それは無理。

 爪の位置や大きさが違うからだ。比べて見ると、接点の数がぐっと増えて、レンズとより多くの信号をやりとりできる仕様なのが分かる。

右はマウントアダプター。EOS RのRFマウントと従来のEFマウントはマウント径こそ同じだが、爪の配置と接点の数が違う。RFマウントはあやまってEFマウントのレンズを装着しないよう爪の大きさを変えてある

 まずはいろいろと新しい操作系が組み込まれたのでそっちから。

 ボディはミラーレス機としてはちょっと大きめでグリップはしっかり。

 グリップ周りのデザインはEOSそのもの。前に傾斜したシャッターボタンの手前にダイヤルがある。

 そこ以外は新デザイン。

 上面にはモードダイヤルの代わりに、MODEボタンを中央においた電子ダイヤル。MODEボタンを押してダイヤルを回すと撮影モードが変わる。

上面にある「MODE」を押してダイヤルを回すと撮影モードが切り替わる。モードダイヤルはなし

 それ以外は後電子ダイヤルとして使う。

 上面に液晶パネルをつけてスペースがなくなった分、そういう構成で補っている格好だ。

 この液晶パネルがなかなか凝っていて、必要に応じて、さらにボタンを押すと表示内容が変わる仕様だ。

液晶パネルの表示パターンは2種類でバックライトボタンを押すと切り替わる

 じゃあ上面左肩のスペースは何に使っているかというと電源スイッチのみ。位置的にそれだけに使うのはちょっともったいないかな。

上面から。左肩に電源スイッチ。右肩には液晶パネルと2つの電子ダイヤル、さらにM-Fnなどカスタマイズ可能なボタンが並ぶ

 上面に2つダイヤルがある他、さらに1つダイヤルが追加された。それがレンズのリング。

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