企業の利益を見て投資する、と考えた場合、普通はなじみ深い日本の企業の財務をチェックするだろう。なぜhiroさんは米国企業中心に投資をしたのか。
「1つは、財務指標レベルでROEや営業利益率、純利益率を客観的に見ると、米国企業のほうが収益性が高く、グローバルにブランドを持っている企業が多いこと。コカ・コーラ、ペプシコとキリン、アサヒを比べると全然違う。資本政策も違って、利益を積極的に株主に還元しているので、米国企業のほうがROEは高くなる」
株主に対する経営者の向き合い方が、日米で大きく違うとhiroさんは言う。米国の大手企業の経営者は、社内に利益をため込まず、配当を出したり、自社株買いをしたりして株主に利益を積極的に還元することが多い。自社株買いによって発行済み株式数が減るので、貸借対照表(BS)上の自己資本の額が減る。結果、自己資本あたりの純利益を示す指標であるROEも改善していくことになる。
「2つ目は、雇用への法規制。自分が日本企業で働いているから分かるが、日本企業は雇用が硬直的だ。あくまで株主目線で考えると、事業のリストラクチャリングがしにくいというのはポジティブに捉えにくい。欧州企業もそう。長期投資においては、事業の柔軟性が大事だと思っている。米国では株主利益が法的に守られている」
日本人にはあまりなじみのない米国優良企業について、hiroさんのコメント付きでポートフォリオを紹介します。
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