このように着実に前進しているN高だが、夏野社長は「経営の立場からはまだまだ。日本では毎年110万人が高校生になるので、もうちょっと存在感を出したい」と話す。
同校の奥平博一校長も「数字は歴史的なペースで伸びているが、量だけでなく教育の質をいかに担保していくかが重要。テクノロジーを駆使したシステム改修を行っていきたい」と展望を話す。
教育体制の充実にも取り組んでおり、2月からは担任の連絡補助や学習計画の作成補助などを完全リモートワークで担当する契約社員を募集。出勤が困難な人の就労を支援する狙いもあり、すでにシングルマザーなどの採用が進んでいるとのことだ。
夏野社長は「N高は3年でここまできたが、(全日制など)他の高校は数十年〜100年の歴史がある。われわれは新参者なので、宣伝やPRに頼るよりは実績を出していきたい」と力強く語る。
不登校だった生徒が前向きに学べる体制を整えたり、スポーツや囲碁のスター選手を迎え入れたり、難関校の合格者を輩出したり――と快進撃を続けるN高は、今後さらに存在感を増していきそうだ。
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