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「HoloLens 2」の全貌、“生みの親”らが解説 初代モデルとどう変わった?de:code 2019(1/3 ページ)

» 2019年05月29日 18時36分 公開
[濱口翔太郎ITmedia]

 日本マイクロソフトは5月29日、年次カンファレンス「de:code 2019」(〜30日)を開催。基調講演やセッションで、現実世界に3Dオブジェクトを重ねて表示できるヘッドマウントディスプレイ(HMD)「HoloLens 2」の構造・機能の解説を行った。2月末に発表されたばかりの同デバイスの詳細を知るべく、会場には多くの参加者が詰めかけた。

 HoloLens 2は2015年1月に発表された「HoloLens」の後継機で、19年中に日本を含む10カ国で発売予定。価格は3500ドル(約38万円)を予定している。

photo HoloLens開発者のアレックス・キップマン氏

帽子のような感覚で被れる

 基調講演には、HoloLens開発者のアレックス・キップマン氏(米Microsoft コーポレーション テクニカルフェロー)が登壇。HoloLens 2の(1)視野角が初代から約2倍に拡大した点、(2)初代と同じく1度当たり47ピクセルの密度を維持している点、(3)指の動きを認識できるハンドトラッキング機能を搭載した点――などをあらためて解説した。

 同氏は重心の違いにも言及し、「(初代は)眼球から12ミリ後ろに重心があったが、(2代目は)最大70ミリ後ろの位置に重心をずらした」と説明。「帽子のような感覚でかぶることができる」などと、頭の中心部に重心を移して着け心地を向上させたことを強調した。

photo キップマン氏によるデモ

 HoloLens 2に表示するMR(複合現実)映像のサンプルとして、同氏が氷や炎のようなオーラをまとって敵と戦う映像も紹介し、高精細さをアピール。音声認識・翻訳技術と組み合わせ、同氏を再現した3D映像が、英語のプレゼンテーションを日本語で同時通訳する様子も披露した。

photo キップマン氏によるデモ

 HoloLens 2を装着した医療従事者が、人体の立体映像を囲みながら相談する様子などのイメージ動画も公開し、業務用途への強い意識をうかがわせた。

photo キップマン氏が紹介した映像
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