米Googleが、中国での検閲可能な検索サービス「Dragonfly」のプロジェクトを打ち切ったと公式に発表した。米上院司法委員会が7月16日(現地時間)に開いた「Googleと検索エンジンによる検閲について」と題する公聴会で、Googleの行政および公共政策担当副社長、カラン・バティア氏がそう証言した。
ジョシュア・ハーレイ議員(共和党)による中国での製品提供についての質問の流れで、バティア氏が「あなたはプロジェクトDragonflyのことをおっしゃっているのですか?」と言い、それにかぶせるようにハーレイ議員が「そのプロジェクトの名前を出すなら、それについて話してくれますか? 現在プロジェクトは生きていますか?」と尋ねたところ、バティア氏は「生きていません。われわれはDragonflyを打ち切りました」と答えた。
Dragonflyは、昨年8月にThe Interceptが最初に報じた、Googleが中国市場再参入のために政府による検閲と検索結果のフィルタリングを可能にする中国向け検索サービスのプロジェクト名。
報道後、Googleがプロジェクトの存在を認め、同年12月の公聴会ではスンダー・ピチャイCEOが「プロジェクトは検討はしているが、中国で検索サービスを立ち上げる予定はない」と語った。
だが、GoogleがDragonflyを打ち切ったと明確に発言したのはこれが初めてだ。
Googleは現在、中国でのサービスおよび製品の提供はしていないともバティア氏は語った。ただし、2017年に北京に開設したAI研究拠点は現在も運営している。
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