だが喜納さんはこれにめげず、琉銀のデジタル化をさらに進めようと考えている。「離島にある支店同士が打ち合わせをする際、担当者は船に乗って会議室まで来ています。毎回かなりの移動時間やコストがかかるため、これらを解消する目的で、オンライン会議システム『Amazon Chime』の導入テストなどを行っています」(喜納さん)という。
退職を引き止めた伊禮さんは、こうした喜納さんの仕事ぶりに驚いており、「喜納さんは1年後にIT企業に転職していてもおかしくないですね」と話す。
今後も定年後人材の登用を続ける方針で、「日本ではデジタル人材が減っていくと予測されていますが、琉銀ではAWSを扱える60代を増やし、状況を変えたいと思っています。また、琉銀はデジタル活用にオープンとはいえ、まだまだお堅い面も残っているので、内部の意識ももっと変えたいです」(伊禮さん)という。
その熱弁を聞いた喜納さんは、「いやいや、僕は来月には引退してもいいかなと思っていますよ」と笑った。冷静沈着な喜納さんと、熱血漢の伊禮さん。2人の挑戦は、どこまで続くのだろうか。
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