で、これで話が終わってもいけないので、普通にあれこれ撮りながら使ってみる。
このシリーズは伝統的に幅がすごく狭くてコンパクトで軽いのだが、グリップは細身だけど深く、とても握りやすい。このデザインは良い。
前述した通り、光学ファインダーを覗いても背面モニターで撮ってもOK。ミラーレス一眼のように「ファインダーと背面モニターの自動切り替え」がないのが不思議なくらい。
ライブビューとの切替はファインダー右側のボタンで行う。
先ほどライブビューで撮った方が快適、と書いたが、欠点があるとすれば、モニターの位置。
この写真を見ると分かるように、モニターの中心とレンズの光軸がちょっとずれてるのだ。横幅をギリギリまで詰めつつバリアングル化したせいかと思うが、ちょっと残念。
ともあれ撮る。レンズはダブルズームキットの18-55mm。ちょっとアンダー気味だけどキットレンズとしては写りもいいし軽い。
連写は秒5コマ。光学ファインダー時もライブビュー時も連写速度は同じ。特に両者の差はない。
AFはライブビュー時には瞳AFも使えるが、この微妙な構図だと瞳までは見つけてくれなかった。残念。
さてこれはオートモードで撮ったのだが、オート時はクリエイティブアシスト機能として、露出やホワイトバランスの調整の他、さまざまな画作りのプリセットが用意されている。
これなんかモニターを見ながら撮らないと仕上がりイメージが分からないわけで、ライブビューのための機能って感じだ。
他にも料理を撮るとき、花を撮るときなんかはライブビューの方が使いやすい。露出補正もかけやすいし。
逆に望遠レンズを付けたときや集中して撮りたいときはファインダーがいい。
レンズキットの18-55mmは軽くていいのだが、F4-5.6と広角端の開放がF4.0なのは残念。
ダブルズームキットの望遠レンズは55-250mm。35mm判換算で400mm相当だ。
ISO感度はISO100から25600まで。
APS-Cサイズセンサーのカメラにしては高感度時のノイズは多め。ISO3200までいくとかなりざらつき、ISO25600ではディテールがかなりつぶれてしまう。これは残念な点だ。
ISO6400で撮った夜景をどうぞ。オートモードで撮影。
前モデルX9に比べて大きく変わったのはバッテリーの持ち。
バッテリー自体は変わらないが、ファインダー撮影時で約650枚が約1070枚へ、ライブビュー撮影時は約260枚から約320枚へと増えている。実際にファインダーとライブビューを半々くらいで撮ってきたのだが、バッテリーはけっこう持った印象だ。
残念なのはUSB充電に対応してないことか。そろそろ対応してほしい。
スマートフォンとの接続はBluetoothとWi-Fiの両方に対応。これはなかなか使いやすい。
いやもうなんというか、一眼レフでありながらライブビュー撮影が圧倒的に便利で、どちらも同じように使えるハイブリッドっぽさで、操作系もシンプルなので一眼レフからライブビューへの移行期を飾るエントリー向けデジタル一眼と思えばすごく面白いカメラだ。そうそう、今回はブラックモデルだったけど、Kiss X10やKiss Mはホワイトの方がカワイイと思う。個人的に。
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