米Googleは7月29日(現地時間)、今秋発表予定の次期フラグシップAndroidスマートフォン「Pixel 4」の新機能について説明した。トップベゼルに埋め込まれる各種センサーやカメラの画像も公開した。
左から、顔認証でのロック解除用のIRカメラ、セルフィーカメラ、光センサー、オーディオポート、「Soli」レーダーチップ、米Appleの「Face ID」の顔認証でも採用されている「Dot Projector」、2台目のIRカメラ、「Flood Illuminator」(赤外線の投射装置)が並ぶ。
今回の発表では指紋認証によるロック解除機能がないのかどうかは不明だが、少なくとも顔認証でのロック解除がPixel端末として初めて採用されたことが分かった。
Soliレーダーチップというのは、GoogleのAR関連プロジェクトに取り組むATAPチームが開発し、2015年のGoogle I/Oで発表されたプロジェクトの産物であるモーションセンサー。
Pixel 4搭載のSoliチップは、周囲の小さな動きも検出し、アルゴリズムで動きの意味を解析する。この新機能「Motion Sense」で、音楽再生中に曲を飛ばしたり、アラームをスヌーズしたり、着信音を止めたりできる(曲飛ばしの様子は記事末の動画で紹介)。Motion Senseでできることは増えていく。ただし、この機能は一部の地域でのみ利用可能という。恐らく、Soliのレーダーの周波数が国によって承認を取れない可能性があるということだろう。
Googleは、Pixel 4の顔認証の性能について、「他のスマートフォンは(顔認証のために)デバイスを顔の正面に持っていき、カメラに顔を認識させ、ホーム画面を表示させるためにさらにスワイプする必要があるが」、Pixel 4は「Soli」レーダーによってユーザーが近づくだけで顔アンロックセンサーが起動し、顔アンロックセンサーとアルゴリズムがユーザーの顔を認識すると、デバイスを持ち上げている間にホーム画面が表示される。デバイスを逆さまに持ち上げても認識するという。
この顔認証は、ロック解除だけでなく、モバイル決済やアプリの認証にも使える。
顔認証用の顔データや、Soliが認識するジェスチャーのデータは、Pixelシリーズに搭載されるセキュリティチップ「Titan M」に保存され、Googleのサーバに送られたり、他のサービスに流用されることはない。
これは、Googleが「Pixel 3」から搭載している「オンデバイスAI」と「フェデレーションラーニング」(協調機会学習)によるものだ。
GoogleはPixel 4については、発表前に段階的に自ら情報を提供していくことにしたようだ。6月には背面カメラの画像を公開している。
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