米Amazon.comは9月25日(現地時間)、シアトルの本社キャンパスで開催した「Amazon Devices Event」で、多数のハードウェアと共に、音声アシスタント「Alexa」の新機能も発表した。幾つかを紹介する。
過去3カ月あるいは18カ月分の音声データを自動的に削除する設定が使えるようになる(本稿執筆現在、筆者の環境ではまだ使えない)。
Amazonは、Alexaとの会話の一部を人間の担当者が聞いていたことが発覚して以来、音声データの保存関連について改善してきている。5月には期間を指定して過去の録音をまとめて削除する機能を追加し、8月には「Alexaプライバシー」のページに人間の担当者が聞く可能性のあることを明示した。
また、ウェイクワードを言ったつもりがないのにEcho端末が突然動作した場合などに、「Alexa、何を聞いたのか言って」と聞くと、Alexaが命令だと受け取った音声を再生する。あるいは「Alexa、何でそんなことをしたの?」と聞くと、理由を説明するようになる。例えば突然音楽が再生された場合、別の部屋にいる家族がBluetoothで接続して音楽を再生したと説明する。
さらに、録音履歴を端末別にフィルタリングできるようになる。
2018年に買収したホームセキュリティ企業Ringのセキュリティカメラ「Ring Video Doorbell Elite」で、訪問者が呼び鈴を押すと「はい、私はAlexaです。何かご用ですか?」と答え、宅配業者であれば「荷物はそこに置いてください」などと応対する。この機能は来年初頭から使えるようになる見込み。
例えば子どものスマートフォンのWi-Fi機能を就寝時間や食事中にオフにする命令が、“間もなく”可能になる。「Alexa、ベッドタイムだからWi-Fiを停止して」「Alexa、サラ(子どもの名前)のタブレットのWi-Fiを停止して」などと命令できる。
例えば友人の家のEcho端末で自分の音楽プレイリストを再生したい場合に、「Alexa、私のアカウントに接続して」と命令するとログインできる。プライバシー保護のために、この機能はオプトインで、ログインすると双方にプッシュ通知が表示される。
米国ではAlexaの声として、俳優のサミュエル・L・ジャクソンの声を年内に選べるようになる。独自開発のニューラルネットワーク採用音声合成技術「NTTS(Neural Text-To-Speech)」で作成した。「Googleアシスタント」のジョン・レジェンドの声は無料だが、こちらは0.99ドルの有料サービスだ。
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