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10万円給付金に関する詐欺メールに注意 タイトルは「お客様の所在確認」 警視庁などが注意喚起

» 2020年04月21日 21時33分 公開
[ITmedia]

 政府は4月20日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急経済対策として、国民に一律10万円を支給することを閣議決定した。しかし早くも、給付金に関する連絡を装って、個人情報の搾取を試みる詐欺メールが出回っているという。これを受け、警視庁・総務省などの公的機関が、誤って詐欺に応じないよう国民に注意を呼び掛けている。

 警視庁の公式Twitterアカウントによると、不審なメールのタイトルは「給付金10万配布につき、お客様の所在確認」(原文ママ、以下同)。本文には「今回国民の皆様へ現金給付が決定した件でご案内がございます。各携帯電話キャリア会社を通し、国民の皆様へ配布していく事となりました。詳細確認とお手続は下記URLへアクセスしてください」との文言があり、文中のURLに誘導している。

 これに加え、メール内には「お渡し方法は銀行振り込みもしくは、係りの者がマスクをつけて伺う場合がございます」「有効期限:4月30日(木)23時59分迄。上記期限を過ぎますと一旦打ち切りとなり、次回の受け取りになりますのでご注意ください」といった注意書きが記されている。

 警視庁は「これはサギのメールです!」とし、「給付金に関して自治体や総務省が銀行口座や個人情報などをメールでお問合せすることはありません。メール添付のURLにアクセスしないでください」と呼び掛けている。

 また、高市早苗総務大臣が21日の閣議後会見で明かしたところによると、奈良県在住の同大臣の友人からも、同様のメールが届いたとの情報提供があったという。

 高市総務相は会見で、URLを誤ってクリックした場合はマルウェアに感染する恐れがある他、銀行の口座番号やキャッシュカードの暗証番号などを窃取される危険性もあると指摘。「スマホの中の情報が全部抜かれてしまうということもございます」と注意を呼び掛けた。

 早くも便乗詐欺が広まり始めている事態を踏まえ、総務省、消費者庁、警察庁は21日に、「それ、給付金を装った詐欺かもしれません」との標語を記した告知文を作成。公式SNSなどで投稿した。  

 告知文には「市区町村や総務省などがATMの操作をお願いすることは絶対にありません」「具体的な給付の方法などは検討中です」といった説明も記されている。投稿を見たフォロワーからは「こんな時に人を傷つける人の神経が分からない」といった声が出ている。

photo 総務省、消費者庁、警察庁による告知文

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