富士フイルムの新型主力機「X-T4」。めちゃいい。予想以上にレベルアップしてる。
お披露目の場になるはずだったカメラのイベント「cp+」が中止になり、さらに実機に触って確かめられる「フジフイルム スクエア」や「フジフイルム イメージングプラザ」も臨時休館中という非常事態宣言期間まっただなかに発売日を迎えた不運に見舞われてしまったが、実機を見ないでオンラインで買ってOK、というくらいのデキである。
個人的には許しがたい点が1つあるのだけれども、まあ個人的な問題だ。
X-T4は、2014年発売の「X-T1」から続くTシリーズの上位モデルで、見た目は2代目「X-T2」や先代「X-T3」とさほど変わらない。ちょっと大きく重くなったくらいである。
でも中身は大きく進化した。
特に注目したいのは3つ。
1つは「ボディ内手ブレ補正」。これの効きが抜群に良いのである。「X-H1」でボディ内手ブレ補正を採用して以来、X-Tシリーズへの搭載を心待ちにしていた人も多いはず。
2つめはバッテリーがデカくなり、持ちがぐんとよくなったこと。それまではXシリーズで同じバッテリーを使ってた。コンパクトだし共用できる機体が多いのは便利だが、それ、バッテリー消費が大きなハイエンド機には非力で予備バッテリーを持っていくかスキマ時間にモバイルバッテリーからUSB充電しないと1日持たないというレベルだったのである。そこにとうとう手が入れられた。
バッテリーが大型化し容量も2200mAhに増えたのである。
公称撮影可能枚数(CIPA規格)もノーマルモード時で約390枚(X-T3)から約500枚に。体感的にも確実にバッテリーの持ちがよくなった。旧機種ユーザーは特に注目の点だ。
USB充電もUSB PDに対応しており、15Vでの充電にも対応する(測定器で計測)。
ボディ内手ブレ補正機構とバッテリーの大型化で70g弱重くなったが、ハイエンド機なのだからこのくらいは問題ない。
3つめは背面の液晶モニター。
従来通りタッチパネル付きの可動式モニターを搭載しており、画素数がX-T3より上がって見やすくなった。
ただ、X-T2/T3の3方向チルトからバリアングル式へ変更されたのである。
動画ユーザーを意識した変更というが、チルト式とバリアングル式は使い勝手に大きな違いがあり、同じシリーズの途中で変更するのはいただけない。
3方向チルト式が気に入っていた私には残念な仕様変更だ。個人的な問題だけど、そこだけは賛否両論あると思う。
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