郵送方式は申請用紙に必要事項を記入する時間や、書類をコピーする手間、封筒を用意して郵送する作業などが市民の負担になっていた。申請を受け付ける加古川市側でも、届いた申請書を職員が封筒から出して中身をチェックし、手作業でデータ化しており時間がかかっていた。
加古川市は「マイナンバーカードを使った申請は便利で、市としても推進する」としているが、市内におけるマイナンバーカードの普及率は18%程度で、実際の申請も4000件程度だという。
市の担当者は「早く(給付金を)支給したい。そのためには事務作業をどれだけ早く、間違いのないようにできるかが問題」と考え、21日にハイブリッド方式を考え出したという。コーディング不要の業務システム開発ツール「kintone」(サイボウズ)などを使い、22日には申請システムを内製。27日に公開した。
ハイブリッド方式の導入で、職員の事務処理の手間は「めちゃくちゃ減った」(加古川市)という。申請用紙の処理やデータ入力の手間がないうえ、申請ページで市民が入力する項目をできるだけ減らしたことで、申請時のミスも減ったという。
この結果を受け、加古川市はハイブリッド方式のシステムを作るためのkintone用テンプレートをオープンデータとして29日に公開した。
「(他の自治体の)皆さんも大変で頑張っている。非常にたくさんの職員が投入されているため、少しでも作業を楽にしたい。他の自治体も早く給付金を支給してほしい」(加古川市)
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