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» 2020年08月21日 10時00分 公開

まるで社内向けYouTube!? JALが社内の情報共有に動画を活用、従業員が効果的な使い方を生み出す好循環に

[PR/ITmedia]
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 新型コロナウイルス感染症の影響によって、多くの企業で働き方の見直しが求められている。テレワークによる在宅勤務などの制度を取り入れる企業が増える中、不十分になると懸念されているのが、社内のコミュニケーションや情報共有だ。

 Web会議をはじめとするコミュニケーションツールの進化により「(テレワークが)思ったよりもスムーズにやりとりできている」と感じる人もいるだろう。しかし、それは実際に顔を合わせて積み重ねてきた信頼やノウハウの“蓄え”を切り崩しているだけにすぎず、いつまでもその状態を保てるわけではないという意見もある。

 実際にこの春から新たなメンバーを迎え入れた経験があるなら、社内のコミュニケーションに工夫が必要だと感じている人もいるはずだ。そんな中、新型コロナの影響が日本国内であらわになる直前に、図らずも社内の情報共有に動画コンテンツを取り入れ、良好な社内環境を構築していた企業がある。大手航空会社の日本航空(JAL)だ。

 同社が導入して効果をあげているのは、ブイキューブの企業向け動画配信ソリューション「Qumu」(クム)を使ったものだ。どのような背景からQumuの導入に至ったのか。“withコロナ”の社会を見据えた活用の方針などを聞いた。

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社内コンテンツに“動画があって当たり前”という風潮が導入を後押し

 JALは、2015年からペーパーレス化や座席のフリーアドレス化などワークスタイル変革に着手してきた。今では全従業員3万6000人のうち、2万人近くが利用しているモバイル端末の導入を検討し始めたのも、ちょうどこの頃だった。

 実は動画を使ったツールの導入検討も同時期から始めていたという。しかし、当時は動画の効果に対する認知が低く、費用対効果の面で説得材料が乏しかったこともあって導入が見送られていた。再び社内で議論に挙がるようになったのは、2018年のことだった。

photo JALの野田翔吾さん(IT推進企画部 一般管理グループ 主任)

 「社会的に動画のビジネス活用が活発化しており、従業員の間でも『社内向けの動画コンテンツが用意されていて当たり前ではないか』という空気になっていました」──そう話すのは、JALの野田翔吾さん(IT推進企画部 一般管理グループ 主任)だ。業務で動画を活用したいという声が多くなり、全社で活用できる基盤を用意しなければ、IT部門が統制をとれないシャドーITの状態になるのではとの懸念もあったほどだという。

 ちょうどテレワークを活用した働き方を推進しようという情勢が社内で強まったのも同時期だった。SaaSアプリケーションの利用推進やモバイルデバイスの普及といった環境変化も追い風となり、2018年の年末に社内向けの動画配信ツールの導入が決定したという。

 当初、動画コンテンツ化を検討していたのは、従業員に対するトップメッセージのような経営に関わること、集合研修や教育訓練、業務マニュアルといった社員教育に関係する内容がメインだった。「それまでトップメッセージは、PDFや紙を使ったテキストベースでした。同じメッセージ、同じ内容でも、テキストより経営層自らが、自分の言葉で語りかけるほうが効率的にメッセージを浸透させることができると考えていました」(野田さん)

 さらに教育の分野では、これまで使っていたeラーニングのシステムが動画に対応しておらず、紙芝居のような資料しか載せられないことが教育効果の面での弱みとなっていた。「教材に映像を使いたい。動画を扱えるようにしてほしい」というニーズがかなりの頻度で届いており、動画を扱えるツールの導入に期待を寄せる声は多かったという。

 社会情勢、経営の目線、現場からの期待――ワークスタイル変革を行ってきたJALが、ようやく自信を持って動画の活用に踏み切れるようになった。

従業員の大半がシフト勤務だからこそのオンデマンド配信

 それから検討を進め、社内に動画を配信するプラットフォームとして2019年7月にJALが採用したのはブイキューブの企業向け動画配信ソリューション「Qumu」(クム)だった。

 「Qumuも含め、複数社のツールを比較検討しましたが、JALのセキュリティ対策基準に合致しており、社内の認証基盤と連携が取れる、つまり安全に利用できるという点が魅力だと感じました」(野田さん)

 録画から編集、アップロードまで、必要な機能にすぐアクセスできる操作性の良さや簡便さといった、製品自体の良さに加え、何かあればすぐにサポートを受けられるといった点も導入を決めた要因だという。

 「Qumuはオンデマンド配信もライブ配信もできるので、伝えたい内容や用途ごとに使い分けています」と野田さん。例えば、新制服発表会のようなリアルタイムで社内にも発信したいものはライブで、トップメッセージや研修動画のような録画に適したコンテンツについてはオンデマンドを選んでいる。JALの従業員は勤務時間が人によってバラバラであるため、勤務時間内の好きなタイミングで見てもらえるオンデマンドで社内向け動画を配信できることは必須だった。

withコロナという予測不能な事態に、“動画マニュアル”として役立った動画

 ただ、動画配信の仕組みを導入したといえ当初は動画コンテンツを積極的に作ろうという動きは社内に見られなかった。そこで野田さんはまず経営戦略を担当する部門にコンタクトを取ったという。

 「中期経営計画を社内に伝えるのに使ってみてはどうかと提案したのです。社外的にはパンフレットを作成していますが、従来DVDに収録していた映像をオンデマンド動画で配信することで、より経営層のメッセージが社内に浸透するのではと考えました」(野田さん)

 このように、経営メッセージや研修など「コーポレート目線」の利用を目的として導入したQumuだったが、しばらくすると業務マニュアル的な動画コンテンツの数が非常に増えていったという。

 「整備作業、空港作業、チェックイン時の作業といった手順マニュアルが社内で自発的に作られるようになり、しかもアクセスが非常に多かったのです。従来の社内向けeラーニングに比べ、圧倒的に分かりやすく作れるため、爆発的に増えたのかもしれません」(野田さん)

photo 動画で掲載されているコンテンツの一部

 業務の手順を再確認したいとき、テキストベースの資料よりも動画のほうが分かりやすい──社内に動画を活用するメリットが浸透すれば、後は勝手に普及していく状態になった。新型コロナの発生以降は、社内で作られる動画の内容にも変化があった。

 「現場・間接部門を問わずテレワーク勤務が急増し対面でのつながりが減っている中で、社員に向けたメッセージ動画が増えてきています。社長自身が従業員に向けて語りかける動画もありますが、『役員メッセージリレー』という、役員から社員に向けたメッセージ動画を順番に掲載する施策も生まれました。文書やテキストより、言葉で語りかけられたほうが社員の受け止め方も大きく変わってきます」(野田さん)

 さらに部門を横断した情報共有のコンテンツも増えている。自身の業務がどのように他の部門にどう連携しているのか、別部門の人が行っている業務が自身の部門でどのように活用されているのかといったことを動画の中で対談し、部門間の相互理解を深めているという。

 例えば、コックピット内にいるパイロットと本社にいる運航管理部門では、空と地上という物理的な隔たりがある。運航管理部門が行う業務の一つに「風の情報をパイロットに提供する」というものがあるが、その情報がなぜ必要なのかを実感しないまま「決められた手順だから」というモチベーションで業務を遂行していたとする。

 パイロット側からすれば、高速で巡航していた飛行機を適切なタイミングで着陸形態に変化させていくため、上空の風に関する情報が欠かせない。そこで動画では、コックピット内の動く映像を見せながら風の情報がなぜ必要なのかをパイロットが対談形式で解説。テキストや画像だけのコンテンツに比べ、情報を伝達するタイミングや意義が把握しやすく、説明にもリアリティーを持たせやすい。現場の状態をイメージできるので、「なぜその仕事が重要なのか」を実感しやすく、ひいては業務品質の向上にもつながるというわけだ。

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 「対談している2人だけでなく、見ている全員にこの情報を共有できる。また、視覚を通じて得ていることから定着率も高い。それが動画の良さだなと感じています」(野田さん)

社内の動画活用、運用面は“社内向けYouTube”で

 JALがQumuを導入してから丸1年が過ぎ、動画の本数はかなりの数になった。今のところ動画の命名規則は設けておらず、導入時にブイキューブからセットしてもらったものでカテゴライズしているという。

 基本的に制作された動画は全て社内の動画ポータル「JAL ON AIR」に掲載される。同ポータルはいわば、“社内向けYouTube”で、このページを開けば現在アップされている1600本の中から、必要な動画を見つけられる状況になっている。

photo 社内の動画ポータル「JAL ON AIR」

 新型コロナで在宅勤務が中心に切り替わってからというものの、動画のアップロード件数は増えている。野田さんは「もっと動画を活用してほしい」として次のような抱負を語った。

 「月イチ程度しか更新されない動きのないページは、背景と同じでユーザーの注意を引けません。動画も同じで、頻繁にアップしないと、新鮮さがないため注意を引けない。日々、新しい動画を作り、イントラネットにアップするというサイクルを回してもらうことで、フレッシュな情報を得られるようにしたいですね」(野田さん)

 今後は古いコンテンツの棚卸しも進めていくという。イントラネットに上がっている情報は年に1度のタイミングで棚卸ししているが、動画コンテンツも同じスキームに載せられるようにする計画だ。

 「動画への『いいね!』の押され具合で、グループ会社の結束の強さを知ることができました。動画の再生回数やデータ転送量が増えたことから、IT部門で捉えきれなかった動画の潜在的なニーズがあったんだなと、新型コロナウイルスがきっかけで見えてきたことがいくつもあります。」

 動画の取り組みは、即時性のある“費用対効果”として数値化するのは難しいだろう。しかし、インナーブランディングや経営理念の浸透、社内の相互理解をより深めるのに有効だろう。JALの取り組みは先行事例として大いに参考になりそうだ。

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提供:株式会社ブイキューブ
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2020年9月20日

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