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» 2020年09月24日 11時04分 公開

「ビデオカメラ市場」はどこへ行くのか  ソニー、キヤノン退場で新製品なきまま消え去る? (2/2)

[小寺信良,ITmedia]
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実はブルーオーシャン?

 そもそもビデオカメラなんてまだ新製品があるのか、と思われるかもしれないが、その認識はある意味正しい。プロ〜業務用機は毎年新製品が出るのだが、コンシューマー向けの低価格商品となると、実は昨年(2019年)の夏以降各メーカーとも新製品を出していない。

 最も新しいモデルはJVCの「Everio R GZ-RX690」で、昨年7月発売である。パナソニックも昨年4月に「HC-VX992M」をはじめとする6モデルを投入している。

 一方でキヤノンは昨年12月にパーソナル向けiVISシリーズの販売終了をアナウンスしており、市場には流通在庫もすでにないようだ。ソニーは2018年に4Kの「FDR-AX45」と「FDR-AX60」を出して以来、コンシューマー機の投入はない。

photo ソニーも2018年が最新の更新

 価格帯としては、パナソニックは4K対応ながらも実売で6万円を切るモデルもあり、少ないニーズをよく支えている。逆に競合であるソニー、キヤノンが退場しているので、実はブルーオーシャンなのかもしれない。

 JVCの主力はHDモデルで昨年のモデルは5万円弱だが、2018年発売のモデルは3万円を切る価格で販売されている。2017年モデルまでさかのぼれば、2万円ちょっとだ。ここ数年ビデオカメラは性能差がほとんどないので、3年前のモデルでも十分通用する。用途がハマれば、お買い得である。

 今、動画カメラは、新たにVlogger向けとして、コンパクトデジカメをリフォームする格好で再起動をかけているところだ。だがそれらは、手が届く範囲の近距離を撮影するためのものである。

photo ソニーのVlogger向けカメラZV-1

 2000mm近い望遠を片手で持てるサイズにまで凝縮する技術がありながら、それを実装するプラットフォームが衰退してしまっているのは、実にもったいないところである。しかし望遠ニーズは案外なくなっておらず、価値観に訴えることができればもう少し掘り起こしが可能な分野であろう。

 「ビデオカメラは古くさい」というイメージを払拭できれば、市場の再起動はあり得ると思っている。

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