前回はラズパイでWindows 10を動かすためのインストール方法を解説しました。今回は、キビキビとWindows 10を動作させるために、ラズパイをオーバークロックしてみましょう。
第37回でも解説した通り、Raspberry Pi OSでのオーバークロックは「microSDメモリカードを差したときに表示されるbootディレクトリにある『config.txt』にオーバークロックするための設定を書く」というものでした。実はWindows 10でも同じで、microSDメモリカードにはbootディレクトリがあり、そこにあるconfig.txtに周波数などの設定を書き込めばOKです。
ただしそれではひと言で終わってしまいますので、UEFIでのオーバークロック設定について解説していきます。
ラズパイの電源を入れたら、キーボードでEscキーを連打します。するとラズパイのロゴが表示されたあと、UEFI画面が表示されます。この中の「Device Manager」にカーソルを合わせてEnterキーを押します。
次に表示されるメニューから「Raspberry Pi Settings」を選びます。続いて「CPU Configuration」を選びます。するとCPUのクロック設定が表示されますので、「Default」とあるところにカーソルを合わせてEnterキーを押すと、サブメニューが表示されます。ここから「Custom」を選びます。すると「CPU Clock Rate」がブランクで表示されるので、キーボードで「2000」と入力してEscキーを押します。
これで設定は終了です。Escキーを押すと設定内容を保存するか聞かれますので「y」キーを押します。するとトップメニューに戻りますので「Reset」にカーソルを合わせてEnterキーを押します。するとラズパイが再起動します。
Windowsが起動したら、画面左下のWindowsアイコンをクリックして「設定」−「システム」で設定画面を表示させます。左カラムのメニューで「詳細情報」をクリックして、CPUが2.0GHzで動いているか確認しておきましょう。
なお筆者のテストでは、最高2.147GHzまで上げた状態で動いていることを確認しました。ただしオーバークロックは本体を破壊する可能性もありますので、くれぐれも慎重に行ってください。
なお、インストールしたWindows 10イメージのバージョンによっては、UEFIの設定がconfig.txtに反映されないものがあるようです。その際にはmicroSDメモリカードをPCに差して、bootディレクトリにあるconfig.txtを開き、次のように電圧と周波数を記述してください。
over_voltage=6 arm_freq=2147
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