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ソニー「α1」やっぱり凄かった 高性能を誰でも享受できるフラッグシップ荻窪圭のデジカメレビュープラス(3/6 ページ)

» 2021年04月29日 07時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]

電子シャッター時のクオリティー

 とりあえずα1を手にしたら野鳥を連写したいと思っていたので、春ならではの営巣写真をピックアップしてみた。

 では普通にカメラの話。

 α1は5010万画素のフルサイズセンサーを搭載したミラーレス一眼。マウントはαシリーズ共通のEマウント。ボディ内の5軸手ブレ補正付。

正面から。α1の刻印とマウントの向かって左上にある白い可視光+IRセンサー(α7S IIIから採用された)が大きな違い。また電源オフ時にシャッターを閉じる機能も付いた

 見ての通り、サイズ感はα7やα9と変わらない。

SEL12105Gを装着したα1を構えて貰った。α9IIより少し重くなったが全体のサイズ感は変わらずコンパクトだ

 ただ性能は違う。

 高速をウリにしていたα9IIは電子シャッター時に秒20コマのAF/AE追従連写が可能だったが、画素数は2420万画素だった。

 高画素をウリにしていた「α7RIV」は6100万画素だったが連写速度は秒約10コマだった。

 α1は5000万画素と高画素数ながらAF/AE追従で秒30コマと画素数でも連写速度でも圧倒的にレベルアップしてきたのだ。

 超高速連写時は電子シャッターになるが、ローリングシャッター歪みを抑えて電子シャッターでの撮影を実用的にした「α9II」より1.5倍抑えられたという。

 試しに1/2000秒で目の前を駆け抜けていく特急電車を電子シャッターで撮影したのがこちら。

目の前を走る特急電車を1/2000秒で撮影。電子シャッターでも歪みなく撮れているのが分かる(35mm 1/2000秒 F2.0 ISO800)

 一般的な電子シャッターだと高速に動くものは斜めに歪んで写るのだけど、これはほぼ真っ直ぐ。かなりの性能だ。

 動き回る被写体も、人物や動物や鳥はリアルタイム瞳AFで。そうじゃない場合も被写体を指定してリアルタイムトラッキングAFを使えばかなり使える。

 個人的に、αを使うときはAF-ONボタンに「押す間トラッキング+AFオン」を割り当てている。そうすると、AF-Sモードであってもこれを押している間はリアルタイムトラッキングAFが働いてくれるのでとっさに動く被写体を撮りたいときなどにいい。

αシリーズは自分の撮り方に合わせてカスタムキー設定を使いこなすのが大事。AF-ONボタンに「押す間トラッキング+AFオン」を割り当てたり、顔/瞳検出系をすぐ変更できるようにするなどいじってある
走ってくる特急電車をトラッキングしながら連写した中の1枚。きっちり追ってくれる(24-105mm 105mm 1/1000秒 F4.0 ISO250)

 シャッタースピードはメカシャッター時は1/8000秒、電子シャッター時は1/32000秒となる。これを自在に切り替えて使うのがα1なのであらかじめ、C3キーにシャッター形式の切り替えが割り当てられている。

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