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ソファーでうたた寝して考えた、Googleフィットネスの未来Googleさん

» 2021年07月12日 15時21分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 GoogleによるFitbit買収は、2021年1月にようやく完了しました。そのFitbitが4月、細い腕にも似合うフィットネストラッカー「Luxe」を発表。日本での発売とほぼ同時(5月1日)に予約したものが、7月4日にやっと届きました。Amazonで1万6355円でした。

 luxe

 以前XiaomiのMiシリーズを使っていましたが、ディスプレイが縦長で腕からはみ出すのが嫌でした。Luxeはその点、バランスよく収まります。

 luxe やっと腕の幅からはみださないフィットネストラッカーが登場

 もともと運動はしないし、健康にも気を使っていないので、フィットネストラッカーは不要なんですが、Fitbitの睡眠トラッキングの結果を、Googleのスマートディスプレイ「Nest Hub」の睡眠トラッキングの結果と比較してみたくて買いました。

 Nest Hubのトラッカー、夫のいびきを私のいびきだと判断するのは不満ですが、睡眠時間はだいたい合ってる気がしています。Luxeのデータとどのくらい一致するでしょうか?

 Fitbitのジェームズ・パークCEOは今年のGoogle I/Oの基調講演に登壇し、Fitbitとして今後のスマートウォッチはGoogleのOS「Wear OS」(仮)搭載にすると言いましたが、フィットネストラッカーはFitbitの独自OSのままのようです。

 でも、Fitbitのトラッキング機能がWear OSに取り入れられる見込みだとも言ってました。そうなると、将来的にはFitbit端末と連携するスマートフォンアプリ「Fitbit」は、Googleのフィットネス&ヘルスケアアプリ「Google Fit」に吸収合併されるのかもしれません(このコラムはコラムであり、記事ではないので筆者の想像が入ります)。

 個人的にはそうなれば必要アプリが1つ減って便利です。Google Fitの精度も上がりそうだし。何しろ今は、Google FitとFitbitは連携できないので不便。

 で、睡眠トラッカーのデータを、7月4日の夜〜7月11日の夜で比較してみました。下の表は「眠っていた時間」比較です(日付は翌朝ベースです)。

 week 8日間の「眠っていた時間」比較

 結構誤差があります。だいたいNest Hubの方が長めに記録していますが、7日と11日はLuxeの方が長い。7日なんて、1時間以上長い。これは、ベッド以外で寝ていた時間です。この日はリビングのソファで1時間くらいうたた寝してました。はい。

 Nest Hubは、設置したベッドサイドからセンサーとマイクを使ってデータを集めるので、どんなにがんばってもベッドにいない人の睡眠はトラッキングできません。

 一番「眠っていた時間」が近かった7月10日(誤差は5分)の詳しいデータを比べてみます。それぞれの得意なことが違うので、単純に比較はできませんが、横に並べてみました。

 sleep Google Fit(Nest Hub)とFitbit(Luxe)の同じ夜のトラッキング結果比較(左がGoogle Fit)

 並べてみてから気づきましたが(遅い)、あんまり並べた意味がなかったですね。でも、それぞれ得意分野が違うということは、力を合わせればかなりいろいろなことが分かるようになるということかも。

 実際、Fitbitの共同創業者のエリック・フリードマンCTOはあるインタビューで、GoogleがNest Hubなどで取り組んでいる直接触れないでトラッキングする「アンビエントコンピューティング」について「非常に興味深い」し、「GoogleとFitbitが共同で市場に提供することに意味のあるものもあるだろう」と語りました。

 全然文化の違う2つのチーム(しかもWear OS側にはSamsungの人たちも参加してる)が1つのものを築き上げるのは大変そうですが、うまくいったら今度こそ出るかもしれない「Pixel Watch」(仮)がさらに楽しみになります。

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