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「WAON」のApple Pay対応もスタート 「スマホ対応できない決済手段は生き残れない」(1/2 ページ)

» 2021年10月21日 19時55分 公開
[石井徹ITmedia]

 イオンは10月21日、同社が発行する電子マネー「WAON」がApple Payで利用可能になったと発表した。セブン&アイホールディングスの「nanaco」とともに、日本で交通系ICカード以外では初のApple Pay対応となる。

「WAON」がApple Payに対応

 Apple PayのWAONの使い方は、すでに交通系ICカードとして対応しているApple PayのSuicaとほぼ同様。チャージはApple PayアプリもしくはWAONアプリ上で行う。また、店頭レジでの現金チャージにも対応している。

Apple Watchでも決済可能

 Apple PayではJCB、Mastercard、American Expressブランドのカードでチャージ可能(Visaカードは非対応)。WAONアプリでは、イオンカードでのチャージにも対応する。イオンカードを登録すればオートチャージも利用可能だ。

クレジットカードは「JCB」「Mastercard」「American Express」からチャージ可能

 店頭で利用するときは、TouchIDやFaceIDを使って認証した上で決済する。使える店舗や決済できる商品の種類は、プラスチックカード型のWAONに準じており、全国86万カ所のWAON加盟店で利用できる。Suicaとの違いとして、認証なしで利用できるエクスプレスカードには登録できない。

 WAONの決済額に応じてWAONポイントがたまるようになっており、WAONアプリ上の操作でチャージ残高に移行できる。

カードの吸い出しやクラウド上での管理も

 Apple Payでは複数のWAONカードを追加して管理できる。iPhone上ではApple Payアプリでノーマルカードが発行できる他、WAONアプリから全国各地で発行している「ご当地WAON」の新規発行にも対応する。

 また、Suicaと同様にプラスチックカードを読み取って残高を移行する方法も用意している。プラスチックカードから残高を移行した場合、元のプラスチックカードは使えなくなる。iPhoneを買い替えるときや、iPhoneを紛失した場合は、iCloudを通じて新しいiPhoneへカードごと移し替えることができる。

 ご当地 WAONは全159種類あるが、好みの券面を選んでApple Payへ登録できる。プラスチックカードのご当地WAONを読み込んだ場合も、読み込んだカードと同じ券面のApple Payカードが発行される。なお、AndroidではおサイフケータイやGoogle Pay上でWAONを利用できるが、Android版では現時点でご当地WAONに対応していない。Android向けには今後、対応を検討するとしている。

 55歳以上のユーザーを対象に発行される「G.G WAON」もApple Payへ移行できる。G.G WAONをApple Payで利用する場合、イオン店頭でプラスチックカードを発行した後、Apple Payで読み出しを行う形で登録する。プラスチックカードと同様にApple PayのG.G WAONカードでも、毎月15日の「G.G感謝デー」の割引特典を受けられる。

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