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センサー搭載メガネを掛けて2週間、肩こりが減った仕組みは 「JINS MEME」を2週間使って考えたこと(3/5 ページ)

» 2021年11月05日 07時00分 公開
[西田宗千佳ITmedia]

 眼電位センサーにより「こころの状態」を測れる、というのもJINS MEMEの特徴である。まばたきの頻度や安定度から測るらしい。

 正直なところ、この「Mind」が何を意味しているのかよく分からない。「没入度」「安定度」「バイタリティ」という言葉は分かるのだが、では、それがどうなったらどうなのか、どうすれば値が上がるのか、そして、その評価が正しいのかどうかも、ちょっとピンと来ない。「ああ、なんか今いい状態らしいぞ」というふうに見えるだけである。

photo 心の状態を「没入度」「安定度」「バイタリティ」で測る「Mind」。やろうとしていることは分かるのだが、意味がイマイチつかみづらい

 一方、同じ眼電位センサーを使うものでも、集中度を測る「Brain」の方が分かりやすい。自分が集中しているときとそうでないときの、数字との合致度が実感と近いからだ。仕組み上、じっと見つめると集中度が高い、と評価されるようで、原稿を書いているとたいてい「集中している」と表示される。まあ、それはそうだろう。

photo 集中度を測る「Brain」。こちらはまばたきの頻度がポイントのようだが、主観的な集中度と合致しやすく、分かりやすい

 眼電位の測定については、Coreのセンサー部がちゃんと密着している必要がある。そのため、メガネを浅く掛けていると「電極が安定しているか確認してください」と表示されることもある。

 最初はこれが気になったものだが、実際に使い始めると、「密着させるのだな」とだけ意識して、あとは考えなくなっていく。スマホアプリの画面をずっと見ている・表示していることなんてないからだ。

 実はJINS MEMEには、24時間分のセンサーデータが蓄積されるようになっている。だから、スマホ側との接続が一時的に切れようが、メガネを付け外してセンサーの状況が変わろうが、そのときの値をとにかく取り続けるのである。そして、状態が良いとき、アプリを次に起動したときなどに転送する。常に転送は行われているのだが、使う側はあんまり細かいことを意識しなくていいようにできているのである。この辺は実用品らしく、好感が持てた。

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