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Teslaロングドライブ、横浜から岡山まで1400km 残り5%予測ギリギリ旅の乗り切り方走るガジェット「Tesla」に乗ってます(2/5 ページ)

» 2021年12月08日 09時11分 公開
[山崎潤一郎ITmedia]

ICからの一時退出で余分な高速料金が必要

 毎度おなじみの東名高速道路→新東名高速道路→伊勢湾岸自動車道→新名神高速道路→山陽自動車道というルートで帰郷します。さすがに大津まで一気に走行というわけにはいきません。途中、愛知県の岡崎サービスエリア(SA)で1時間弱の朝食、湾岸長島パーキングエリア(PA)では睡魔にあらがえず30分程度の仮眠をとりました。途中渋滞もあり、大津スーパーチャージャーに到着したのは午前11時頃です。

photo 4台のTesla専用充電器が設置された大津スーパーチャージャー。周囲には商業施設があるので食事やトイレ休憩が可能。ただし、お店が閉まると使用不可

 大津スーパーチャージャーにはバッテリー残量18%で到着することができました。新東名の静岡区間は制限時速120kmですが、筆者の場合、ガソリン車の時代から時速90〜100km巡航が普通です。今回も基本的に同じ要領で走りました。電費悪化の一要因とされるエアコンも普通に使っており、電費向上のために我慢した要因はありません。行程のほとんどで運転支援装置「オートパイロット」を利用していました。

photo バッテリー残量18%で到着。平たんで直線区間の多い新東名高速に入った約100km以降から電費が予測(グレーのライン)より好転しているのが見て取れる

 ここで充電にまつわるネガティブ要件について述べます。大津スーパーチャージャーはTesla専用なので、高速道路のSA/PA上には設置されていません。一度、ICから一時退出する必要があります。そうなると再進入時にあらためて初乗り料金が発生し、今回の旅では復路も含めて3730円の高速料金が余分にかかりました。

 余分課金を避けるためには、SA/PA上の公共の急速充電を利用すればよいのですが、Teslaのスーパーチャージャーと比較すると「急速」とは名ばかりで、充電速度が4分の1〜3分の1,場合によっては5分の1なんてこともあります。さらに最大利用可能時間30分という縛りもあり、往路だけで2〜3回充電回数を増やす必要があります。それに、充電器が1台しか設置されていないところも多く、先客がいたら待機時間も発生します。

photo ナビの目的地設定を充電施設にしておくことでバッテリー温度を急速充電に向けて最適化してくれる。寒冷地では効果大

 結局、高速料金を余分に支払ってもTeslaのスーパーチャージャーの方がメリットが大きいと判断して草津田上ICで一時退出しました。ICから大津スーパーチャージャーへは10分程度で到達できます。余談ですが現在、ETC2.0の利用者向けに『「賢い料金」社会実験』という一時退出と再進入が追加料金なしで可能なサービス検証が限定的に実施されています。早く本サービス化して全国に広げてほしいものです。

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