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CES 2022オンライン向けプレスカンファレンス映像を「格付け」する(6/7 ページ)

» 2022年01月30日 17時32分 公開
[西田宗千佳ITmedia]

ソニー

 例年、プレスカンファレンスの最後はソニー。ソニーだけは毎回、CES会場の自社ブースでカンファレンスを行う。リアル展示があったため、2022年もそのやり方を踏襲している。

 テレビについてはこのカンファレンスではなく、別途発表ビデオをYouTubeで公開するパターンだった。ソニー「グループ」と、家電メーカーである「ソニー」の切り分けがより明確になったようにも思う。

 ソニーは以前より「ソニースクエア」という自社メディアを持ち、イベントなどでの自社関連情報をまとめて配信するようになっている。CESでも同様なページが作られている。

 自社ブースを使う前提なので、演出なども派手なものを作りやすい。映画版「アンチャーテッド」の公開を控え、トム・ホランドをスペシャルゲストとして呼んできたり、最後にはEV市場への参入検討を公開しつつ、新しい試作車「VISION-S 02」を自走させてステージに持ってきたりと、「演出の派手さ」でいえばトップクラスだっただろう。

 逆にいえば、自動車を含めた演出をする前提なら「会場からの中継」が前提であり、出展を諦めて映像配信で……というわけにもいかなかったのだな、とも感じる。

photo 今年もCESのソニーブースでプレスカンファレンスを開催。ソニーグループ・代表執行役会長兼社長CEOの吉田憲一郎氏が現地からプレゼン
photo 映画とゲームのアピールとして、映画版「アンチャーテッド」の主役であるトム・ホランドを連れてこれるのは、確かにソニーの強みだ。
photo 開発中の試作EV「VISION-S」を、壇上まで自走して登場させる演出。巨大な自社ブースでないととてもできない。
photo それもこれも、EV参入検討の発表という大きなニュースがあっての仕込み。今年ばかりは「リアルで発表」したかったのだろう。

評価:☆☆☆☆

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