幸い、テープトラブルは無事に解決した。そこでテープヘッドとピンチ・キャプスタンローラーのクリーニング作業を実施した。35個のヘッドとローラーを綿棒に無水エタノールを染みこませ、ちまちまと拭いていく。それほど汚れていなかったので、前の持ち主、あるいはお店側でメンテナンスをしてくれていたのだろうか。
写真をご覧いただくと、再生ヘッドの向こう側に木製の箱が見えるだろう。ここにテープがたるみながら落ちていく。アルミ板で仕切られているので絡みつくことはない(はず)。ヘッドの前後には爪型のガイドが設置されており開発者のトラブル回避の工夫と苦労が忍ばれる。
クリーニングには、オーディオテクニカのカセットデッキやレコーダー用のクリーナーと綿棒を使った。薬局で購入できる無水エタノールでもOKだが、あちらはボトルが大きく分量も多い。
本体から外した鍵盤ユニットを裏返すとピンチローラーとフェルト製のプレッシャーパッド(四角い黒パーツ)が各鍵盤に設置されている。鍵盤を押すことで、ピンチローラーがテープをキャプスタンに押しつけテープが走行する。プレッシャーパッドは、テープをヘッドに押しつける役割を担う。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR